ブルー・エンジェルスの編隊長がチームを辞したという。

22日(日曜)のエア・ショー(Lynchburg Va)でのデモ・フライトで、編隊長の率いる4機編隊が規定の最低高度を割ってしまい、爾後の演技は中止し着陸したという。
(ダイヤモンドでのバレル・ロール・ブレーク時だというー注Youtubeー21日はブレークしていないし、22日は高度が危険領域のようだ。 本来はこうゆう演技()であり、十分な高度をとってブレーク後4番機は背面姿勢を取るようだが、今回はそんな余裕など無かったようだ。 自分ばかりでなく、危うく部下を殺すところであったろう。)

クラッシュとか機体を擦ったとかいう事は無かったのだが、安全規定を編隊を率いる編隊長自らが違反した飛行であり、Koss中佐は自ら隊長を辞任することにしたのだという。(

ブルー・エンジェルスは海軍と海兵隊(通常1名)の選りすぐりのパイロットよりなる6機により、米国民に海軍と海兵隊を代表して、最高の飛行の技(アクロ)を常に見せている。

空軍は、勿論サンダーバーズという独自のチームを持っている。

T-38時代の82年だったか、サンダーバーズが訓練中に墜落事故を起こしたことがあった。
ダイヤモンドでのループで引き起こせず、地面に激突したのだが、事故調査では編隊長機のアクチュエターが破損しており上げ舵が取れなかったのだと云う。
僚機3機の機体には問題は無かったのだが、長機と共に3名共殉職している。

僚機の行動はこれで良い。 満点である。

編隊長に絶対の信頼を置いて付いてゆく。 たとえ地獄の底でも付いてゆく。
そうでなければ、編隊でのアクロなど出来ないし、有事の戦闘に臨んでも自らの生命の危険を顧みずに一緒に行動など出来るものでない。

誤魔化しや妥協の入る余地は無い世界。とくに編隊長であれば。

ブルーの編隊長には前任者のMcWherter大佐が呼び戻されたようだが、安全点検のブリーフィングと訓練が必要になるので、暫くの間、展示飛行はキャンセルされている。

アナポリス海軍兵学校での卒業式のフライ・バイなどもキャンセルされたそうで、残念であるが、寧ろこうゆう健全性を持つブルー・エンジェルスであることは誇るべきであろうし、「ブルー」はこれからも高いレベルにあり続けることだろう。

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