放置すれば害の有る汚いモノを撒き散らかしたのであれば、それを掃除して除去することが次に必要な措置になる。 当たり前のことである。

ロシアのような広い国土であれば、汚染されたところは思い切って棄てて、他の場所にみんな移ってしまうというのも有りだろうが、日本は小さな島に人間がひしめき合って住んでいる。
移り住むところもなかなか無いだろうし、先祖伝来の土地への愛着も強い。

原発周辺で汚染の酷い所は除染しても人間が住むのが難しいような状況も出るだろうが、福島市や郡山市辺りであれば、汚染除去すれば健康に害無く十分生活が出来ることだろう。
現状の儘にして置いたのでは、放射線レベルの高いホットスポットも出るだろうし、土壌に在るものは結局は体内に取り込まれて仕舞うから、子供たちやこれから子供を育てるような若い人には一寸と安心出来ないところだろう。

校庭等の汚染土の除去などを福島県は独自に始めているようだが、予想通り効果は高いようである。
早ければ早いほど汚染除去の効果も上がるものと思われるから、時間との勝負と言うところもあるだろうか。

原子力発電というのは、国策として国が電力会社と共に推進してきたことである。

放射能問題については、地方自治体は対応能力を持っていないのであり、本来これは国が責任を持って指導・実施するものだろう。

まるで福島の”自己責任”然として、国は申請を受け付ける立場みたいな姿勢というのはいただけない。


◇◇◇引用:河北新報◇◇◇

校庭表土入れ替え 放射線、大幅に低下 福島

福島大は15日、福島市の付属中校庭と幼稚園庭で5月22日~6月7日に表土の入れ替えを行い、福島第1原発事故で上昇した放射線量を大幅に低減できたと発表した。
 同大によると、地面から高さ1メートルで毎時2.68マイクロシーベルトと幼稚園内で最も高かった園庭中央部は工事後0.51マイクロシーベルトに、3.01マイクロシーベルトだった校庭中央部は0.24マイクロシーベルトにそれぞれ低下した。
 工事は表土を地表から約5センチ削り、敷地内に掘った縦25メートル、横40メートル、深さ1メートル50センチの溝に埋設した。表土は放射性セシウムを吸着する鉱物を挟んだ特殊シートで包んで埋設し、排水管も敷設。染み込んだ雨で放射性物質が流出するのを防ぐ対策も施した。
 校庭周辺の植栽は木の幹の付け根付近で高い値が測定され、水で洗浄した後に表土を剥ぎ取り、客土で覆った。放射線量は3分の1~5分の1に減少したという。
 事業費3500万円は大学がいったん支出。国に負担を求める。
 両施設は校庭の放射線量が国の暫定基準値を一時上回り、屋外活動を中止。中学校は保護者に説明した上で、クラブ活動の校庭使用を再開した。
 同大共生システム理工学類の難波謙二教授(微生物学)は「子どもたちにより安全で、効果的な放射線対策を考えていきたい」としている。


2011年06月16日木曜日

http://www.kahoku.co.jp/news/2011/06/20110616t65007.htm
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