中国史上初の航空母艦となる元ワリヤーグが、8月10日から14日迄の初シー・トライアルを終えて大連に戻ったという。
沈まなかったようである。

同空母の艦名は、「Shi-Lang(施琅)」とネット上などに見られるが、歴史上の海将のようだが、人の名よりも空母であるから、海鳳とか海鷹とか中鳳、初鳳、瑞鷹等ふさわしい漢字がありそうな気もするが、「施琅」という字は何だが冴えないような。

同艦の就役予定は2012年といい、試験および訓練に供されるようだが、これで空母の運用方法を確立し、中国は空母艦隊の編成に進むのだろう。

中国国産の空母は現在上海で鋭意建造中だといい、2014年に就役させる計画というから、これも直に姿を現すことだろう。
将来は原子力空母(CVN)を視野に入れているようだが、何の為に、どれくらいの規模の空母艦隊を整備する計画なのかは表明しておらず、定かでない。(

現在世界最強の空母艦隊(と言ってもCVN11隻だが)を擁するアメリカのほうは、財政赤字で軍事費は今後大胆に削減される方向であるから、そのうち中国空母艦隊が世界最強になる日も来るだろうか。

共産党一党による独裁政権であり、報道もネットも政府に都合の悪い口は塞いでしまう国であり、歴史もニュースも、事実に関係なく、政府が必要とする意味を持たせて教えたり報道するという、これは一部の政治家にとっては理想的な夢の体制だろうか。

又、尖閣ではないが、自分が欲しいものは”自分のもの”と言う、ある意味非常に解り易い国家でもある。

中華人民共和国となってからの歴史からして、朝鮮戦争、中越戦争、中印紛争等武力の行使を厭わぬところがある。
世論というものを気にする必要の無い国家体制であるから、必要と思えば一気に武力の行使は可能なのだろう。

「Show the Flag」という海軍の言葉があるが、五星紅旗を掲げた航空母艦が、アジア・アフリカ等の海域を巡航し、周辺諸国を”親善訪問”することによる「プレゼンス効果」も大きいことだろう。

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なかなか堂々とした艦容である。 3Dレーダはじめ艦橋の電子機器は中国製のものが装備されている。 煙突部は一番艦のクズネツフより一段高くなっているようだ。 ガスタービンの吸気口と思える艦橋側壁のスリットは同じなので、機関はワリヤーグのものか同等のものとなるだろうか。
写真: THE RISING SEA DRAGON IN ASIA

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こちらはロシア海軍の一番艦クズネツフの艦橋部。 中国空母の電子機器はこれに比べると極めてシンプルなような。 飛行甲板にはSu-33が見えるが、ロシアは結局Su-33を中国には売却しなかったという。

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「武漢中国艦船研究中心」が、2009年に武漢(Wuhan)近郊の黄家湖(Huangjia Lake)新区に建設したというフルスケール・モックアップ。
艦船の建造にあたって艦橋や機関部などの部分モックアップというのは聞くが、空母のような大型艦のフルスケール・モックアップというのは珍しい。
中国の空母に対する熱の入れようが伝わるというものか。 J-15?とヘリのモックアップも飛行甲板に見える。

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WuhanのNaval Research Instituteの飛行場施設に設置された模擬空母甲板。スキージャンプ飛行甲板や着艦誘導装置が見える。 艦載機となるJ-15の開発試験に供されたものだろうか。

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艦載機となるJ-15。 Su-33とウリ二つだが、中国国産機だと言う。
2001年にウクライナからSu-33の原型機T-10K-3を中国は購入したとWikiにあり()、空力的には同じ機体だが、電子機器はじめ装備品は中国がJ-11B用に開発した国産のものの発達型を搭載してるのだとか。 J-11はSu-27のパク・・・まあいいか。
この中国純国産艦上戦闘機を26機、回転翼機(ヘリ)を24機程度搭載するようだが、回転翼機が多いのはASW(対潜)、AEW(対空対水上早期警戒)をヘリが担う為のようである。

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絵図面もなかなかカッコよい。
航空戦力を搭載する満載排水量65,000tという巨艦であるから、これが洋上を疾駆すれば、東アジアには波風も立つというものか。
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