最新型ステルスUAVの「RQ-170」がイランに鹵獲されたという。

先週末にイラン東部の国境から120マイルほど入った地点で”撃墜”されたというが、イラン国営TVが放映した同機のものだという画像では、機体は左翼前縁に小さなデントが見える以外無傷である。
ただ、機体下部は垂れ幕で見えないようにされているので、下面には相当の損傷があることが想像される。

RQ-170は2007年にカンダハールで写真が撮られ、その存在が確認された、偵察・監視用ステルスUAVとされる機体で、パキスタンでのウサマ・ビン・ラデン隠れ家襲撃作戦の時も、上空から監視しリアル・タイムの画像をホワイト・ハウスに送っていたと言われる。

なんでも、50,000ftの高度からリアル・タイムで画像をはじめとする情報を収集・送信できる機能があるのだといい、最新のステルス性能を持つので、相手に察知されないという優れた特性を持つ。

2010年には朝鮮半島にも展開しているという。

意図的な領空侵犯・偵察飛行というのは、あからさまな敵対行為であり、攻撃され撃墜されても仕方ないわけで、しないに越した事はないのだろうが、知らないうちにドカンとやられたのでは困るので、イランや北朝鮮と言った国家は、やはり偵察飛行し情報を収集・監視しておく必要がある。

宇宙空間の衛星や電波収集などの方法もあるのだろうが、「一目瞭然」という言葉の通り、偵察衛星などの発達した今日でも目標上空を直接飛行する「航空偵察」に勝るものはないのであろう。

日本も、北朝鮮上空に侵入しろとは言わないが、情報衛星ばかりでなく、定期的に北領空縁部を飛行して情報収集をするくらいは、やっておいたほうがよいと思うが。

今回の事件は、CIAの運用によりイランの原子力施設などを偵察していたものだという。

ミサイルなどで撃墜されたとするには、損傷が無いようであり、イランは”電子戦部隊によりコントロールを奪った”とも主張しているようだが、それも考え難い。
故障、或いはコントロールを妨害されたことで飛行制御不能に陥ったというところが一番可能性があるだろうか。

しかし、B-2をスケール・ダウンしたような機体で、コンピュータによる飛行制御を失えば、たちどころに墜落しそうな形状に見えるが、フラット・スピンに入って、枯葉のようにふんわりと墜落するようなことが起き得るのだろうか?

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想像図Wikipediaより。
Wiki:RQ-170:

最新のステルスUAVの機体なので、中国やロシア、北朝鮮に技術が流れる、イランが技術を流用してイスラエルを攻撃できるようなものを製作する、という可能性があるわけか。

ステルス技術については米国が一歩先んじているわけだが、中国あたりがこれの技術情報を入手すれば、差を縮め、追い付く可能性もあるわけか。