一時激痩せしていた体形も些か回復したように見え、中国やロシアを精力的に回っていたりと、これは当分金正日王朝が続くかに思えたが、急逝したという。

”偉大なる生まれながらにしての革命指導者”とか称させていたようだが、絶対的権力を握り、人民の間に相互に縦横に監視の網を巡らせ、反革命分子は発見次第教育収容所に送り、国家反逆者にたいしては情容赦ない無慈悲な鉄槌を下す。 親子2代で不動の金王朝を築いたのだから、ある意味確かに革命的指導者であったのかも知れぬ。

外からは窺い知れぬ閉ざされた闇の国家であり、収容所に強制的に送り込まれ、それきり還らぬ者や、各地での餓死者や栄養失調病弱死も相当な数に上ると言われるが、どれほどの人が人間としての最低限の尊厳も踏みにじられて無残な最期を遂げねばならなかったろうか。

人の死というものを喜ぶ積りはないが、金正日逝去のニュースを聞いて、悲しむ気持ちというのは全く起きない。

後継者はこれも、”生まれながらにしての偉大なる人民の指導者”である金3代目の、金正恩という人物だという。

まだ20代だといい、数年前に後継者として登場してきたばかりで、金家の血筋というだけであり、何をやっていた人物かもはっきりせず、「国家の指導者としての能力は未知数」というより、「指導力は無い」というところだろう。

金親族をはじめとする周りの老中が未熟な若殿を支える、集団指導体制になるだろうが、若殿に指導力が無い以上、集団内での権力闘争が生じそうだ。

中国は必至に支えようとするだろうが、朝鮮半島の不安定度は今後増して来るのだろう。
来年の今頃は北朝鮮情勢は相当に変わっていることだろうか。

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人民共和国”青年大将”金正恩。 まだ若いので苦労するだろうか? 回りの人が。 Photo:MSnbc

社会主義国家であり、全員が公務員みたいなもので、「言われたことだけやって、余計な事はやらず、余計なことも一切口にしない」のが北で生きる秘訣のようであり、脱北者は現代的な職能も持たないので韓国での生活適応に戸惑うそうだが、このアナウンサーならば、今すぐ一流の女優として韓国でもハリウッドでも通じそうだ。