クリスマスの狂騒曲も終わり、独り静に夜更けに酒を酌んでいるとこんな歌も思い出すから不思議である。

東洋大学の剣道部ばかりとは限らず、色々なところで歌われており、先輩から後輩への酒席での伝承の歌であるから譜面があるわけでなし、元来お玉じゃくしなどは若干苦手な連中であろうし、詩も節も夫々に多少異なるものが存在するのも又良いところだろうか。

男の酒の嬉しさは
忽ち通う意気と熱
人生山河険しくも君盃を挙げ給え
いざ我が友よ先ず一献

美人の酌に酔えばとて
今宵は今宵なにかある
男は明日に生きるもの
君盃を挙げ給え
いざ我が友よまず一献

秋月影を酌むも好し
春散る花に酔うも好し
哀れを知るは英雄ぞ
君盃を挙げ給え
いざ我が友よまず一献


この歌は元々は、明治十年の西南の役に於いて大南洲に呼応して起った、大分中津藩士増田宋太郎()らの中津隊()が、今生の別れの杯を詩ったものなのだという。

「一献歌」創価合唱団男声 SGIーYouTube
一献歌

男の酒の 嬉しさは
たちまちかよふ意気と熱
人生山河険しくも
君盃をあげ給へ
いざ吾が伴よ先ず一献

秋月影に酌むもよし
春散る花に酔ふもよし
あわれを知るは英雄ぞ
君盃をあげ給え
いざ吾が伴よ先ず一献

男子じゃないか胸を張れ
萬策つきて敗るとも
天あり地あり師匠あり
君盃をあげ給へ 
いざ吾が伴よ先ず一献 

よしなき愚痴を言ふ勿れ
なべては空し人の世ぞ
消へざるものはただ誠
語らず言わず目に微みを
いざ吾が伴よ先ず一献


増田宋太郎らの中津隊も最期まで大南洲”西郷どん”と行を共にし城山に散ったと云うから、矢張り意気と熱の人であったか。
「(おまけ) 増田宋太郎について」