八月六日は、68年前広島に原子爆弾が投下された日だという。

今年も原爆忌が広島市で行われ、安倍内閣総理大臣や、米国大使などが参列したという。

広島、長崎は原爆でやられたが、その他の殆ど全ての日本の主要都市もB-29による空襲で一面の焼け野原と化し、数多の犠牲者を出している。

召集を受け、国の大事に家族を残して勇躍出征、北の大陸に南の戦場に勇戦奮闘し、涙を呑んで戦地に屍を晒し果てた者。 若くして志願し、飛行機乗りとなって爆弾を抱えた搭乗機諸共沖縄の海に散った若者。 原爆や焼夷弾の炎に追われ、我が子を負ぶったまま焼かれた母子。
あの戦争では軍・民合わせて300万人を超える日本人が犠牲になっているという。

戦争が終った後も、抑留されて終に白樺の肥しと果てた者も多く(参考:吉田正、異国の丘)、大変に苦しい生活を生き残った国民も余儀なくされた。

あの戦争が齎したものは、日本の歴史において未曾有の惨禍だったろうか。

広島、長崎の原爆忌をはじめ、英霊の御霊の宿る靖国神社参拝など、戦争犠牲者の慰霊のかたちが、長く政争やイデオロギーの道具とされてきたところが、悲しいことにあった。

中国と韓国がそれを対日政策に利用し、朝日新聞など一部の日本のマスコミが炊きつけ煽るという、戦争犠牲者の慰霊のかたちが、それぞれの我欲追求の道具にされて来たところがあった。

この夏の靖国参拝は、安倍総理御自身は既に決めていることと思うが、またマスコミが煽り騒ぐことになるのだろうか。

天皇陛下が靖国神社に御参拝されたのは、1975年に時の昭和天皇が御参拝されて以来、久しく途絶えているのだという。

八月日には、陛下が、靖国の英霊の御霊に静かに御参拝のかなう日が、いつか来ることを。


◇◇◇引用:読売新聞

68回目の広島原爆忌…首相、米大使ら式典出席

被爆地・広島は6日、68回目の原爆忌を迎えた。

 広島市中区の平和記念公園では平和記念式典(原爆死没者慰霊式・平和祈念式)が開かれ、約5万人が犠牲者を悼み、平和への誓いを新たにした。世界にはなお1万7000発以上の核弾頭があるとされ、被爆者の悲願である「核兵器なき世界」への道筋は見通せていない。松井一実市長は平和宣言で、罪のない人々の命を奪う核兵器の非人道性を訴え、早期廃絶と平和な世界の実現に力を尽くすと述べた。

 式典には各地の被爆者や遺族代表、安倍首相ら政府関係者に加え、海外70か国と欧州連合(EU)代表部の代表が出席。核拡散防止条約(NPT)加盟の核保有国では米、英、仏、露、非加盟国ではインド、パキスタン、事実上の保有国とされるイスラエルが大使らを送った。米のルース大使は3回目の参列となった。

 原爆投下時刻の午前8時15分、遺族代表らがつく「平和の鐘」の音とともに参列者全員で黙とうして、犠牲者の冥福を祈った。

 平和宣言で松井市長は、原爆による心身の傷や差別、偏見を乗り越えてきた被爆者5人の体験談を引き、無差別に命を奪い、心身を終生さいなむ原爆を「非人道兵器の極みであり『絶対悪』」と強調、各国の指導者に廃絶を求めた。日本政府には、核兵器廃絶を目指す国々との連携強化や、被爆者援護の充実を要請した。

 安倍首相はあいさつで「私たち日本人は唯一の戦争被爆国民。確実に核兵器のない世界を実現していく責務がある」などと述べた。

(2013年8月6日10時23分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20130806-OYT1T00211.htm?from=top
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