舛添氏が大差で当選している。

宇都宮けんじ  98万票
田母神としお  61万票
ますぞえ要一  211万票
細川の殿様   95.6万票

他の候補は供託金没収組の、所謂”泡沫候補”と言う事になるだろうか。(供託金)(都選挙管理委員会

やはり舛添候補の、全組織を挙げての”組織戦闘”は強力だったろうか。
都民は手堅いところを選んだことになるが、他の候補はいずれも少々ラディカルに過ぎたろうか。

ネット上では人気があった田母神氏も、あと一つも二つも伸長が足りなかったようだ。

それでも61万票を集めているのだから、それなりの支持者を得ていることになる。
国会議員くらいには当選出来そうだから、今後の政治活動への道筋が開けたとも言えようか。

日本人としての誇りを呼び醒ますのはよいとして、田母神氏の主張する原子力政策などはいかにも粗雑である。

ネットが普及しているので、特に若い層は自分で調べたり聞いたり出来る時代であるから、福島原発の周りで鳥がバタバタと落ちたり、海で魚がピクピクと浮いて来ないから”安全だ”というのは如何にも無理がある。

原子力発電による発電原価が火力など他の手段に比べて安価であると言うのなら、その原価根拠をキチンと説明出来なければ、普通の一般の人は付いていけまい。

福島原発が原子力重大事故に至った原因・因果関係についても、津波によるだけなのか?地震で致命的な被害を生じていたものか? 各事故調査報告書でも見解が分かれており未だにハッキリしていない。

高濃度地下汚染水が生じているわけだが、原子炉の損傷状況についても、炉の損傷格納容器底部から地下土壌にどの程度汚染が進んでいるのか? 或いは溶融した核燃料は格納容器底部にしっかり留まり溶融核燃料による地下土壌汚染は全く生じていないのか? これも解らないとされる状態である。

原因も状況も解らないのであるから、今後の有効な安全対策など立てようも無い状態であり、”原発は安全に運転する事が出来る”と言うのは単なる個人の希望的観測でしかない。

安全なものでなければ現代社会は受け容れることは出来まい。

核兵器保有の将来への道を確保しておきたいということであれば、研究用の原子炉さえあれば核弾頭用の核物質は十分な量がより効率的に生成可能であろう。

本当に良い人である田母神氏と言えども、全ての分野に付いて精通することは人間不可能なので、各々の専門分野についてはその道の良き参謀を得て、社会一般の理解と支持を得られるような政策を掲げられるようであれば、新たな政治勢力としての将来もあるだろうか。