スキポール空港発でクアラルンプールに向かっていたマレイシア航空の777が、ウクライナ東部上空でミサイルにより撃墜されたという。

乗員乗客名簿を見ると、283名の乗客と15名の乗務員で、国籍は10カ国ほどに及ぶだろうか。
これからの人生が夫々あったろうに、298名の命が一瞬にして奪われた。

MH17 PASSENGER MANIFEST- Malaysia Airlines (pdf)

ウクライナは、政変後にクリミア半島がロシアに収奪されたのち、東部地域で親露分離派勢力と政府軍との武力紛争が続いており、政府軍ヘリや輸送機、Su-25などが撃墜されたりしていた。

ヨーロッパから東南アジア域へのフライトはこのルートを飛ぶようで、事件発生当時もシンガポール航空とエアインディア機が近くを飛行中だったという。

ウクライナ航空当局は高度32,000Ft以下での東部空域飛行制限を出していたといい、MH017便は指定された33,000Ftを飛行中に撃墜されている。(Malaysia Airlines Flight 17 -Wiki
 今から思えば、”当該空域はもっと早くに全面飛行禁止にしておくべきだった!”とはなるが、マレイシア航空には何の非も無いわけで、去る3月に同航空の777が行方不明になり未だに発見されていないところに、又このような事に遭うとは、気の毒な航空会社である。

流動するウクライナ東部の紛争地帯は、安全保障上の重要監視地帯であり、偵察衛星等による情報収集が日常行われていたようで、地対空ミサイルの航跡と爆発によるものとみられる赤外線反応を認識したとの米当局筋のニュースが流れていた。
 詳細解析の結果、地対空ミサイルの発射位置はウクライナ東部ロシア国境附近の親露派勢力が確保している地域といい、使用されたミサイルはロシア製のSA-11「Buk」地対空ミサイルである可能性が高いと国防省はしている。

「Buk」地対空ミサイル・システムは、捜索レーダ、射撃レーダ及びミサイル発射機、射撃管制装置、およびミサイル運搬車から成るようで、航空機はじめ戦術弾道ミサイルや巡航ミサイル等への対処能力も有るといい、陣地進入後5分以内で射撃可能という、なかなか優れた野戦型自走地対空ミサイル・システムであるようだ。
Buk missile system -Wiki

電子機器の塊のような高度なシステムであるから、”蜂起した一般人民”がこれを入手しても直に使えるものではなく、相当期間の訓練を受けた要員と、整備・補給の支援体制が無ければ戦力として機能しない。(DoD News Transcript

ロシア軍の関与・支援が、強く疑われるところである。

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Buk地対空ミサイル発射機と射撃管制レーダの自走車両 :Photo-Wiki