最近流行っているそうだが、IRS(米国歳入庁=国税局、税務署ですぅ)を騙って電話をかけ、”未納税金”を支払わせるのがあるという。

俺のところにも8月から電話が掛かって来ており、都合6回もメッセージが残されていた。

国税犯罪査察室調査官のXXである。 貴殿の名が起訴対象者としてリストに上がっている。 貴殿か貴殿の弁護士が折り返し電話をくれるように。 もし、電話がないような場合には遺憾ながら法的手続きを進めざるを得ないので、ヨロシク

と言ったような内容である。

折り返し電話した場合には、
あなたの税務申告に間違いがあり(米国ではサラリーマンであれ何であれ直接IRSに税務申告する仕組み)、過去X年分の未納税を把握している。 ついては、家屋や銀行口座等財産の差し押さえ、運転免許証の停止処分、本人収監、外国人の場合は国外退去処分ということになる。

オプションとして、未納税額$XXXXを今払えば、こうゆうことにならずに済む

どうしたいか?

「払います。払います!」

となったところで、被害者を前払い式のクレジット・カードやデビット・カードを扱っている大手スーパーなどに行かせてカードを作成させ、その番号をゲットして、”一丁あがり”という筋書きなのだという。

落ち着いて考えれば有得ない話であるわけだが(IRSの手続きは全て書面による。電話で解決・終了というのは有得ない)、相手の恫喝に慌てて、金を払ってしまう人も案外いるのだという。

とくに名前からしてネイティブな米人ではなく、英語に弱く、米国の社会制度や税制には疎い、俺のような「知的弱者」層をいいカモとしてマーケットの重点目標にしているようである。

さっそく騙されてしまい、詐欺のプロモーション・ビデオなどYouTubeに作り、詐欺師の宣伝をする次第となってシマッタ。



Hi, this is Craig Miller calling you from the Tax Crime Investigation Department. The reason to call you is to inform you that there is a lawsuit about to file against your name and the information we have on the records. Now, I need you or your retained attorney of record to return my call. Number to reach me is 202-241-2642. I repeat that is 202-241-2642. Don't disregard this message and do return the call. Now, if you fail to return the call, unfortunately, we have to proceed with the legal procedure. So, just make sure that you call us back as soon as possible. That you and have a good day

それにしても訛りが酷いな。

この訛りで、”Craig Miller”はないだろう。 俺が”ジェームス・ボンド”とか”トム・クルーズ”と名乗るようなものである。

この詐欺グループは、インド或いはパキスタンが根拠地なのだという話がネットには出ている。

最近はさすがに電話は途絶えたようであり、いささか淋しい。
此方から電話をする気はサラサラ起きないのだが、もう一回電話を掛けてくれれば、”国税調査官Craig Miller”君に応対できると思うのだが?

ただ、相手のインドかパキスタン訛りの英語と、俺の東北訛り英語が遣り取りしたのでは、お互い一体何を話しているのかじぇんじぇん解らなくなってしまいそうだが・・・