ISISが拉致拘束していた後藤氏を惨殺する様子のビデオを流したと言う。

これで、湯川氏、後藤氏、拘束されていた2名の邦人共にISISに惨殺されたことになろう。

後藤氏解放にむけては、日本政府もヨルダン政府と共に相手と交渉していたようだが、「テロリストとの取引き」というのは、問題の根本的解決にはならず、却って「可燃物に燃料をあたえる」結果を招くことになるから、ならぬ話であったろう。

後藤氏の妻の声明()を見ると、ISIS側とemailなどで交信があったことが解るが、後藤氏自身もISIS側との交信ルートは持っていたのだろうし、ISIS支配地域に入るに当っては、自身の安全確保に十分な保障が得られていると考えた上での行動だったのであろうが、結果は最悪のものとなって仕舞ったようだ。

後藤氏は、「湯川氏を助けるために(ISIS支配地域に)行った」との報道も見るのだが、さすがに自分がISISを説諭説得して湯川氏を解放出来るとは思わなかったろうし、解放の条件等ISISがどう考えているのかも不明な状況であったろうから、やはり湯川氏の状況なども含めて、取材のためにISIS支配地域に入ったものであろう。

内戦の続くシリアは、現地日本大使館も2011年3月には閉鎖されており(隣国ヨルダンの大使館内に臨時事務所設置)、報道関係者への注意喚起も9回出されていた”渡航禁止国”であり、大手報道機関の記者が入ったのではその会社の姿勢が問われるだろうが、独立したフリーランス相手であれば、持ち込んで来た記事を買うだけの行為となろうか。

フリーランスの記者にしてみれば、大手が入らないいわゆる”穴場”であり、取材記事が高く売れるということになるのだろう。

後藤氏は、右肩にはカメラ、左肩には命の危険を掛けた仕事であったろうか。

今回の一連のISISの声明を眺めると、身代金要求が無理筋と知ると、囚人との交換への要求切り替えやその説明など、なかなか良く日本の政治・国内事情をリアルタイムで踏まえているようである。

ISIS組織内に、日本の政治・国内事情に精通した日本語堪能な者がいるようにも見えないので、どうも日本国内に、ISISへの情報提供・アドバイスをしていた者がいるように思える。


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ISISは、後藤氏を「メッセンジャー・ボーイ」に仕立て上げ、散々利用した挙句、結局惨殺した。