昨年の都知事選そして衆院選と、立て続けに立候補し、立て続けに落選していた元航空幕僚長の田母神氏だが、同氏の政治団体「田母神としおの会」で、会計責任者に多額の横領をされたのだと言う。

田母神氏は、空自での職種は高射であったという。

要撃戦闘機が迎撃に失敗して侵入してくる敵機を、対空ミサイルなどで迎撃・撃墜するのが高射職種である。
日本の国防の為に手となり足となり、最後は首になったものの、元航空幕僚長であり、類稀な安全保障・防衛問題の専門家であるが、自分の懐中には自衛の術もなく侵入を許してしまったものだろうか。

田母神氏の説明記者会見では、寄付金などが都知事選の時点で1億2千万あり、衆院選時の寄付金が更に1千2百万、党からの交付金300万の合計1億3千5百万あったものが、現在はスッカラカンで、衆院選費用の請求分などは田母神氏が個人的に支払っている状態なのだという。(2月19日記者会見Youtube-自身は被害者なのだろうから、もっと毅然と姿勢も真直ぐに正して応対したほうが印象が良いと思うが、どうも体が右に傾き過ぎだろうか)

横領された金額は、田母神氏は「3~4千万、少なくとも3千万以上」と言い、司会者(犬伏秀一氏)は「3千万」と言う。

一千万単位で括った口頭説明というのでは、都知事選や衆院選の選挙費用など何に幾ら使い、幾ら盗られたのかもはっきりしない。

寄付による政治資金を私的流用していた会計責任者は、都知事選(2/9投票)直後から衆院選(12/14投票)前までの間に、遊興や生活費に使ったのだと言うが、10ヶ月程度の期間であるから3千万横領したとしても月に300万は使う必要がある。

赤坂の「クラブ」といわれる女性が接待してくれる店に出入りしていたというが、最も使った店で月100万程度という司会者犬伏氏の説明であるから、アチコチ高級クラブに連日通わないことには目標額達成は難しそうだ。

寄付金というものであるが、「寄付して貰った以上俺の金だ」という考えもあるのかも知れないが、政治活動に使ってくれということで皆が寄付した言わば公金であり、寄付者に対しては寄付金の使途についての説明の責があるものであろう。

寄付金の収支出納というのは何も秘密にする部分はないだろうし、公開されていて然るべきものであろう。

現金での寄付などがあれば、これを横領された場合は全く完全犯罪になってしまうが、日々の収支が公開されていれば寄付者は寄付金処理の有無の確認が出来ることになる。

支出についても疑問符のつくような奇妙なものがあれば、指摘がされるだろう。

管理だ監査だと難しいことを言わずとも、収支が公開されていれば寄付者はじめ一般社会が監視してくれるだろうし、月に一度銀行から口座残高の通知を受けるようにして帳簿残高との確認さえしていれば済むことである。

週刊誌などでは、「島本200万、鈴木50万、水島400万、閣下1400万」?などという現金山分けリストが報道されたりもしているという。
田母神閣下は老いらくの恋は良いとして、結果、前妻との離婚訴訟を抱えているとかで、前妻家族への仕送りも寄付金からとの週刊誌報道もあるとか。(週間文春3月5日?記事

不明朗な金銭や異性関係などが週刊誌などで暴露され問題にされるのは知事や国会議員であるが、当選もしないうちから問題になるというのも珍しい。

田母神閣下は、「日本を取り戻す」前に、盗られた金と失った自分の信用を取り戻す必要があるようだ。

「田母神としおの会」(前「東京を守り育てる東京都民の会」より改称)
会長: 田母神俊雄
事務局長: 島本順光
秘書: 石井義哲 (記者会見の説明では秘書は設けていないという。顧問格?)
会計責任者: 鈴木新
いずれも元航空自衛官だという。

出版記念パーティでのお歴々。(Youtube

田母神俊雄公式ホームページ

田母神俊雄公式ブログ 志は高く、熱く燃える