と言うわけでもあるまいが、北朝鮮が4度目の核爆発実験を実施したという。
地震の探知測定をしているUSGS(U.S. Geological Surveyー地質調査所)によれば、
時間:2016-01-06 01:30:01 (UTC)ー(日本時間で1月6日1030。朝鮮現地時間で同1000時。近年北朝鮮は独自時間を設定し日本や韓国と時差がある。我が道を行く北朝鮮!)
場所:41.305°N 129.039°E depth=0.0 km (0.0 mi)
規模:M5.1
USCG
と言うから前回2013年2月12日の核実験と同じ朝鮮北東部の核実験場で爆発規模も前回とほぼ同等のものだったことになる。
前回核実験は「地下1km +/- 3.1 km」とされていたが、今回のは「0.0 km」なのでより地表に近いところで爆発させた実験だったとなろうか。
北朝鮮の発表によれば「水素爆弾」とのことなので、その類の熱核融合爆弾なのであろうから同じ爆発規模であればサイズは原爆よりかなり小型化されることになる。
前回のものが1000㎏程度とすれば、今回のは500㎏以下の数百キロ程度の弾頭重量にすることが可能ということになり、弾道ミサイルはじめ核兵器弾頭の実戦化がより推進されることになる。
北朝鮮というのは徹底した監視・警察国家であり奇妙に安定が続いているが、こうゆうのは根底からの真の強さではないから、軍部によるクーデターなどが生じて崩れる時にはあっと言う間に崩壊するものであろう。
「いかなる戦争をも行う準備は出来ている」と豪語する国であり、こんなものが都市部にでも落されたら未曽有の大惨事なわけであるが、偶発的に或いは意図的に周辺国に惨事を齎す可能性を増大させるだけの3代目金太郎の危険な火遊びである。
◆◆◆引用:朝日新聞ネット
北朝鮮が「初の水爆実験に成功」と発表 特別重大報道で
ソウル=東岡徹、牧野愛博
2016年1月6日13時18分
北朝鮮は6日午後、「6日午前10時(日本時間10時30分)、朝鮮で初の水素爆弾実験を成功させた」と発表した。朝鮮中央通信が伝えた。北朝鮮による核実験は2013年2月以来、4回目。韓国政府は同日正午に国家安全保障会議(NSC)を招集した。北朝鮮の核実験により、朝鮮半島での緊張が高まるのは必至の情勢だ。日本政府もNSCを開き、情報収集と分析を始めた。
北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)政権は経済改革と核開発を同時に進める「並進路線」を主張。日米韓は、北朝鮮が弾道ミサイルに搭載できる核爆弾の小型化を目指し、実験を更に続けるだろうとみていた。ただ、北朝鮮が水爆を開発する技術力は保有していないとしている。北朝鮮は最近、国際的な孤立を深めており、「水爆」による核実験という最も強硬な対応に踏み切った。
朝鮮中央通信は、金正恩第1書記は昨年12月15日に水爆実験を実施する命令を出し、今月3日に最終命令書に署名したと伝えた。
韓国気象庁によれば、北朝鮮北部、咸鏡北道吉州(ハムギョンブクトキルジュ)郡の北方約50キロの地点(北緯41・30度、東経129・09度)で6日午前10時半ごろ、マグニチュード(M)4・8の人工地震を感知した。吉州郡豊渓里(プンゲリ)には北朝鮮の核実験場がある。
北朝鮮は過去、2006年10月、09年5月、13年2月の計3度にわたって核実験を実施。最近も同実験場で4本目の新たな実験用トンネルの掘削が確認されていた。韓国国防省関係者は「北朝鮮はいつでも核実験を実施できる準備を整えている」と指摘した。
同庁の観測では、06年の実験の際はM3・9、09年はM4・5、13年はM4・9程度。北朝鮮は爆発力の強い水爆を使ったと発表したが、爆発は過去と同規模だった。
韓国メディアによれば、欧州地中海地震学センターや、米国地質調査所、中国地震センターなども地震発生を確認した。震源は北朝鮮北部の両江道(リャンガンド)白岩(ペクアム)郡の可能性もあるという。
北朝鮮は09年の実験の際、「小型化、軽量化した原子爆弾を使った」と説明したが、日米韓は北朝鮮が弾道ミサイルに搭載できる核爆弾の開発には成功していないとみていた。
北朝鮮には水爆を開発する技術力はないとみられるが、今回、核融合技術を一部使って爆発力を飛躍的に高めた「ブースト型核分裂爆弾」(強化原爆)を使った可能性は残されている。
北朝鮮は現在、ウラン型とプルトニウム型の核爆弾十数個を保有しているとみられる。ヘッカー米スタンフォード大教授によれば、20年までに計50個の核爆弾を保有する可能性もあるという。
韓国政府によれば、北朝鮮は今回、中国に対して実験を事前に通報しなかった。過去3回の核実験では、実験直前に中国に通報してきた。中国の習近平(シーチンピン)政権は北朝鮮の核開発を厳しく批判。冷え込んだ中朝関係が背景にあるとみられる。
今後、国連安全保障理事会が新たな制裁決議の採択を目指すとみられるが、中国の対応次第では、国際社会がより強硬な制裁に踏み切る可能性が高い。(ソウル=東岡徹、牧野愛博)
http://www.asahi.com/articles/ASJ163Q35J16UHBI00X.html?iref=comtop_6_01
◆◆◆