今回の武漢新型肺炎の米国第一号感染者発生への対応は、最初の該罹患者診察の医療機関の状況判断、連絡を受けたCDCの対応、その後の州衛生局と連邦CDCとの連携等いずれも迅速見事であり、州民として十二分に信頼するに足るものと言える。 現在は該感染者と接触のあった者からの2次感染者の有無の確認であるが、2次感染者発生の可能性は高くはなく、又発生したとしても対応体制は取られている。 これら適切な対応を可能としたことの基盤にあるものは、Situation Awarenessー現況状況の認識共有ーということであろう。

 武漢新型肺炎米国第一号となった中国人男性は現在当地EverettProvidence Medical Centerの特殊隔離病室(Biocontainment unit)に収容されているという。

 5年ほど前にエボラ出血熱騒動があったが、その時に新設された特殊設備だといい,、未知の新型伝染病に対する対応手順マニュアルも準備されていたといい、今回のように飛沫感染どころか空気感染の可能性も否定出来ない伝染病にも対応可能な設備である。 設備は非公開であり該特殊病室の位置すら非公開であり、病理に疎い俺には知る由も無いが、低圧室で特殊換気フィルターを備え外界とは厳重確実に隔離されたものであろう。 今回のような新型のウイルスの発生や、或いは病原菌を使ったバイオテロ攻撃も想定する必要のある時代を反映したものであろうか。

 「有事」に該施設で看護にあたることになる看護士などの医療関係者は自らが治療法の確立されていない致死性の高い新型伝染病に罹患してしまう危険性を完全に否定できないわけであり、「志願」制により、Biocontainment Evaluation Special Team通称「BEST」と呼ばれる班を編成し、通常勤務の傍ら時折呼集されて実施手順の実働演習を励行していたという。 今年も去る1月2日に実働演習を行っていたばかりというから、「待ってました!」(w)の初の「実戦」使用となっている。

 医師には志願の有無は問われないようだが、医師になった時点で感染の危険性は承知の上であり既に志願済みということなのであろう。 新型のウイルスでありその毒性・特性や治療法についてこれから確認・開発してゆくという生涯一度のチャンスであり、医師とくに感染症の専門家であれば恐怖心よりも興味・関心のほうが高いことであろうか。

 医師に限らず、消防士、警察官、あるいは軍人(自衛官、予備自衛官)などがそうであろうが、「確固たる使命感」は恐怖心を駆逐するものである。