2019-nCoVの米国での感染者第一号となった当地の中国人永住権者はProvidence(Everettの総合病院)を先日退院したという。

 35歳という該感染者の治療にはエボラ熱用に開発された試薬も今回投与されたというが、持病などもなく、幼老で体が弱いとかでなければ、適切なタイミングで治療をうけられれば回復するものなのであろう。

 退院した感染一号氏は病院関係者に謝意を表するとともに自分のプライバシーを尊重してほしいとのことで取材などには応ぜず、自宅静養後は元の静かな普通の生活に戻りたいということなのであろう。 オレならば、早速両手にVサインなど作って登場し、「なるべく若く撮ってくれよ」と注文を付けて謝礼目当てにマスコミ各社のインタビューに応じ、「死を覚悟しました。 幸い医療ロボットさんが親身に24時間看護してくださり命救われました。退院した今も医療ロボットさんとはお付き合いをしています。将来?お互い結婚するつもりでいます。ハネムーンはもちろん中国湖北省武漢です。」くらいの放言はするのだが。

 本場中国では公表死者数が800人を超えたという。 なかなか早いペースであり、今や千人という数字も視野に入る状況になっている。 ワクチンも未だなく効果的な治療法も不明な新型の感染症ではあるが、現代の医学は進歩してるので患者の容態に合わせて様々な対症療法を施すことが可能であり治癒の可能性は高い。

 武漢新型肺炎の一番の問題は「感染者数」なのであろう。

 感染要治療者は倍々ゲームで増えても医師はじめ医療関係者は即座に倍々と増やすことは不可能である。 ひと月に数万名という感染者が出来したのでは夫々に満足な医療を施せないばかりか、限られたリソースを新型感染症に傾注すれば、従来の一般病患者へのケアに不都合が生じることになる。 中国は新たに病院を急設したり医療関係者を集中投入したりと新型感染症封殺に全力は尽くしているのだろうが、後手に回って仕舞っている観は拭えない。 武漢新型肺炎による直接の犠牲者ばかりでなく、一般病患者へも間接的な犠牲者が少なからず生じていることは想像に難くない。 犠牲者の過半は、適切な治療が行われていれば救えた命であろうか。

 米政府はあらゆる支援を惜しまないと表明しているし、日本や他の国も同様であろう。 米欧はアフリカでのエボラ熱発生の時に医療団やETU(エボラ感染症用野外型隔離病棟)を緊急展開した実績も有している。 中国政府は大国としての面子や政治的思慮などあるようだが、今直面している問題のプライオリティは新型感染症の封殺・撲滅である。 優先すべきことはこれ以上人民に犠牲を出さないことである。 中国政府はこれ以上タイミングを逸することなく必要な援助は外国に乞うべきであろう。

 中国は世界第二の経済大国でありマネーはあるのだろうから、有償援助で器材購入や外国医療関係者の臨時雇用のかたちにすれば、支那伝来の面子の問題も解決するのではあるまいか。

 習政権や共産党への求心力、経済、外交政策上の思慮など目先の小利に拘泥して判断を曲げれば、先々高い代償を払うことになってしまうであろう。