Bandoalphaのらく書き帳

故郷離れてはるばる千里、ひとつ山越しゃ他國の星がぁ・・・昭和の終末高齢者! 思い付いた時に思いついた事などのテキト~なメモ書きらく書き帳ですぅ。 桧野俊弘 ご意見メールは:Bandoalpha@msn.com

2012年04月

北朝鮮の新型弾道ミサイル

金日成の生誕100年記念とかで4月15日に北朝鮮では最大規模という軍事パレードが行なわれたという。

パレードでは、新型の大型弾道ミサイルが登場している。

名称は発表されていないのでNATOでは「KN-08」のコードネームを付けているという。

全長は20m+重量は80t未満、3段式の液体燃料ミサイルであることが解る。

ムスダンを改良大型化した可能性も指摘されているようだが、印象からするとテポドン系(銀河○号という名称で衛星発射と称して試験してきたシリーズ)の弾道ミサイルというところだろうか。

射程については5,000kmを超えるとの推定のようだが、米本土を攻撃するには不足であり、些か中途半端な印象を受ける。
ペイロードを軽くして、射程を延ばしても西海岸に届くかどうかというところだろうか。

射程1万km+級の米本土を攻撃できる本格的ICBMへのステップになるミサイルとして製作したものか、中東などへの輸出を対象としているものだろうか。

パレードではムスダンやノドンも登場したようだが、登場したムスダンやノドンのミサイルはダミーだが、KN-08はミサイル本体は実用弾のように見える。

KN-08ミサイルの運搬・発射車両TELだが、中国製のWS51200に酷似しており、報道やネットで話題の通り、中国が北朝鮮に輸出したものである可能性が極めて高い。()(

元々が不整地走行能力に優れたソ連のMZKTミサイルTELとして発達してきた車両であり、16X12輪という特殊車両であり、顧客の要求仕様による注文生産であるから、中国政府が北朝鮮向けとの事情を知らなかったということは考えられず、中国政府承知の下で北朝鮮の大型弾道ミサイル開発関連器材を援助したものであろう。

国連決議による国際社会の北朝鮮経済制裁を補填するかのように、中朝貿易は増大して来ていたが、中国は経済面で北朝鮮を支えるだけでなく、北朝鮮の弾道ミサイル開発にも密かにそしてかなり積極的な支援をしていることになる。

港湾使用や鉱山の権益など、中国は北朝鮮に相当な投資をしており、又陸路で北朝鮮と国境を接しているので、多い日には一日30人以上という脱北難民問題を抱えている。
北朝鮮の体制が崩壊したのでは困るので、崩壊しないよう経済面でこれを支えるというだけでなく、弾道ミサイル開発のほうも”少し頑張ってもらいたい”という思惑があることになる。

北朝鮮はイランなど、国連決議上中国が表立っては支援出来難い中東諸国への弾道ミサイルなどの軍事輸出国であり、またミサイル・核開発で米国に”揺さぶり”を掛ける存在である。

中国の国際戦略方針に沿った行為なのであろう。

北朝鮮への国際経済制裁が強化されても、中朝貿易で補填され得るのであれば北朝鮮はさほど痛痒は感じまい。
現状で中朝貿易が若し滞るようなことでも生じれば、北朝鮮は立ち行くまい。
北朝鮮という痩せ馬の手綱を握っているのは中国であるから、北朝鮮問題と言うのはやはり対中国問題ということであろう。

◇以下ネットから拾った画像。 KN-08はさすが堂々たる大型弾道ミサイルである。
同弾道ミサイルのTEL車両もムスダンやノドンの”ソ連邦”の古臭さが匂うものに比べると、さすがに新しく、”メード・イン・チャイナ”を感じる。
この新型弾道ミサイルは、今回6両がパレードに参加している。
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不利を忍んでこのような大型弾道ミサイルまで自走式TELに拘るのは、航空攻撃からの生存性を重視しているからに外なるまい。

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ムスダン(前回のパレード時) 韓国筋では2009年の段階で50発ほど製造されているとされ、このムスダン弾道ミサイルを運用するミサイル師団が存在するとされる。(

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ノドン(前回のパレード時) 日本に届く射程を持つ弾道ミサイルとして出現当時は騒がれていたが、次から次と新しい大型弾道ミサイルが登場するので、最近は影が薄いだろうか。

戦略兵器であるこれらの大型弾道ミサイルでは、弾頭には小型で威力の絶大な「核」がどうしても必要になるところだろうし、北朝鮮もこれら弾道ミサイルに搭載可能な「小型核弾頭」の開発・配備に鋭意国家努力を重ねているのであろう。

米国がこれまで開発した核弾頭で最も小型のものは、ファルコンAAMやデビー・クロケット用のW54・Mk.54核弾頭(重量50ポンド程度)だと言われる。
これら小型核弾頭が開発された技術というのは、1950年代のものである。

これほど小型でなくとも、1000ポンド程度であれば十分弾道ミサイルに搭載可能だろうし、大型弾道ミサイルであればペイロードに更に余裕があるであろう。
その程度の小型核弾頭の開発能力を北朝鮮が持つことを否定は出来まい。

北朝鮮が、”日本へなら何時でも核弾頭を撃ち込める”と豪語する日が近いうちに来るのだろう。

参考:米国の核弾頭一覧

参考:
今回登場した新型弾道ミサイルのTEL自走式発射台となったWS51200という特殊車両は、中国国有企業で軍事産業会社の「中国航天科工集団公司」の傘下の「湖北三江航天万山特殊車両有限公司」が製造しているものだという。

中国航天科工集団公司のニュース
湖北三江航天万山特殊車両有限公司のニュース
中国政府国務院国有資産監督管理委員会のニュース

北朝鮮ー光明星3号地球観測衛星

「銀河3号ロケット」により「地球観測衛星・光明星3号」なる物体を宇宙空間に打ち上げて、国威を発揚し、対外的には長射程弾道ミサイル技術の確立を誇示する筈だったのだが、見事失敗したという。

打ち上げは現地時間13日金曜日0739、東倉里から予定コースである南方向の黄海へ向け発射されたが、数分後にバラバラとなったという。

Foxニュース等では発射後90秒から2分内に分解(爆発?)。大気圏内であったという。
NORADでは1段目ロケットがソウルの西方165Kmの海上に落下したとしているので、1段目切り離し直後にでも不具合が発生したろうか。(NORAD

海外から報道機関なども呼んで「銀河3号」大型ロケットや衛星モドキを公開しており、金日成生誕100年になる今年のメインイベントだったろうが、青年大将の威信は大いに失墜している。

衛星の打ち上げと称するものでは3度目の連続失敗になるが、いまどき小型衛星ひとつ満足に軌道に上げられない国家事業というのは珍しい。
やはり国内工業全体のレベルが低い(低下して来ている?)国なのだろう。

打ち上げ失敗の状況によっては、破片が南西諸島域に落下して来、被害を受ける可能性もあったろう。

自衛隊は不測の事態に備え、航空総隊司令官斉藤空将を指揮官とするミサイル防衛のBMD統合任務部隊を編成し、イージスBMD護衛艦やPAC3部隊を宮古島など南西方面等に展開し警戒していたが、現地の展開部隊は北が発射と同時に警戒態勢に入れたようであり、横田基地内に移転したばかりの総隊司令部と米軍の共同(情報同時共有)は上手くいっているようである。
宮古島自衛隊で信号弾、7時40分頃警戒情報発令
自衛隊 政府より早く地元に情報

地元市町村や警察、消防、海保といった他の役所との連携の拙い政治や、政治家の事態判断能力や緊張感の欠如ぶりは相変わらずの慢性病だろうか。
日本政府、発射発表に43分…未熟さ露呈
鳴らぬアラーム、自治体混乱 発射情報、テレビ頼り
政府発表 発射から40分余かかる

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WSJ紙より

日本のイラン核開発問題外交

民主党のルーピールーキーで、党の最高顧問(外交担当)であるという、鳩山由紀夫元首相がイランに渡航し、イランの大統領らと会談して来たという。

「お願いだから、いらん事だけはせんでくれ!」と言う、政権や民主党、野党はじめマスコミ、有識者の一致した意見だったようだが、民主党の「最高顧問」であり、それも外交問題が担当というのだから、寧ろ党員に諭す立場であろうし、ここは”外交は斯くあるべし”と最高顧問自ら率先躬行してみせたのであろう。

鳩山氏の外交能力というのは、先の普天間問題の迷走ぶりで定評のあるところであり、この人が出てきてイランの核開発問題解決が、無用に掻き回されたり後退したりする事こそあれ、何か前進するような可能性はゼロであることは皆が解っていたろう。

事実何も成果は伝えられていないし、米国の報道関係ではHatoyama元首相がイランを訪問したことすら報道されていない。

「鳩山先生」と中国からは呼ばれて、その功績を高く評価されているようだが、米国にすれば、「ものごとを只引っ掻き回すだけの愚か者」でしかないのであろう。

東大工学部卒、スタンフォードで工学博士だそうであるから、工学的センスは優秀なのであろうし、鳩山家に生まれさえしなければ、進む畑を誤って世界に恥を晒すこともなかったろうから、ある意味気の毒な人なのかも知れぬだろうか。

核査察をするIAEAが、「二重規準で不公平な機関である公平ではない」と言う点では大いに意気投合したようだが、イランは核開発は飽く迄平和利用目的であると主張しており、鳩山氏はイランに”トラスト・ミー”と諭されて帰国したようだ。

イラン核開発問題での、日本の国際外交はこれで終わったな。

こうゆう人物を「最高顧問(外交担当)」に据えて置かねばならぬところが、民主党という政党の限界なのであろう。


◇◇◇引用:読売新聞NET

鳩山氏に外相苦言「イラン発言を口外しないで」

玄葉外相は10日午前の閣議後の記者会見で、政府の中止要請を無視してイランを訪問した鳩山元首相と9日夜に電話で会談し、「元首相(の発言)と外から見られるので、よく思いをいたしてほしい」と鳩山氏に伝えたことを明らかにした。

 電話は、イランから帰国した鳩山氏からかかってきたという。玄葉氏は、鳩山氏に対し、訪問中のイラン側の発言を口外しないことを要請した。

 イランから帰国した鳩山氏は9日の記者会見で、イランのアフマディネジャド大統領との会談で、国際原子力機関(IAEA)批判を行ったとイラン政府が発表したことについて、「完全な捏造だ」と述べた。一方で、大統領との会談について、「核保有国を対象としないで、非保有国の平和利用に対して査察を行うことは公平でないことは承知しているが、日本は国際社会の疑念を払う努力を進めてきた、と話した」と説明した。

 鳩山氏は帰国後、在日イラン大使館に「(発表の)真意を問いただしたい」として抗議した、という。

(2012年4月10日15時25分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20081229-507405/news/20120410-OYT1T00466.htm
◇◇◇

原発の再稼動

大飯原発の再稼動問題のニュース(下記引用)だが。

今回の福島第一原発の事故で明らかになった最も重要なことというのは、現行の「原子力安全・保安院」や、原子力ナントカ委員会といった組織体制では、原子力発電の安全は確保出来ない、という事実であろう。

日本の政府も解っているのであろう、本来はこの4月から「原子力規制庁」?とかの新たな組織を発足させ、新しい体制に移行する筈だったようだが、色々あるのか遅れているようである。

現行の「原子力安全・保安院」というのは、経済産業省の一機関であるといい、原子力発電の安全性を規制・監督するこのような組織にとって重要な、「独立性」というものは無いのだろう。

米国には、原子力発電や放射性物質等の民間での使用の規定をなし、その許認可をし、安全を監督して、放射能被害の発生から国民を守る機関として、NRC( U.S. Nuclear Regulatory Commission )と言う大統領直属の連邦機関がある。

期待される機能としては、発足予定の「原子力規制庁?」や現行の「原子力安全・保安院」というのは、NRCに匹敵するものであろう。

NRCというのは、要員4千人、年間予算$1,038M(FY12。FY11は$1,053.6M)なのだという。

なかなか大きな組織だが、それでも原子力の安全性確保には懸念があるようである。
神ならぬ人間のやることであるから100%ということは無いにしろ、”まあこれなら安心”のレベルには随分と金のかかることである。
原子力発電は安いが、安全な原子力発電というのは決して安価なものではない、ということであろう。

日本の現行の「原子力安全・保安院」は、定員803名(本院443名、監督部等360名)、年間予算376億円という。(Wiki)

原子炉の数が日本は米国の半分としても、検査員など炉数に比例する部分もあるだろうが、安全規定業務の基本的部分については同じであろうから、随分と規模が違うものである。

新しく発足するという「原子力規制庁?」なるものがどの程度の規模なのか知らないが、いきなり要員3千人、年間予算1千億円とはならないであろう。

WSJ紙(3/26)では、この新しい日本の原子力規制機関は、要員480人、年間予算505億円と日本政府は見込んでいるものと報じている。

要員というのも恐らくは”横滑り”なのだろうし、原子力の安全施策が抜本的に改革されると期待するのは難しいところだろうか。

原子力発電というのは、基本原理は単純だが、実際の装置は巨大複雑なものであり、核は重大事故が発生すると被害が極めて広範囲・長期に及ぶので、原発自体の機械装置としての安全性ば言うに及ばず、自然災害や人為的な破壊行為からの安全確保も保障されている必要がある。
物事に100%ということは無いので、原発事故発生の場合の住民の避難等の安全確保対策もまた準備されている必要がある。

WSJ紙によれば、日本で原発から20マイル内に居住する人間は710万人にもなるという。
人口密度の高い日本では住民対策は殊更に大変だろう。
とかく、起こりえる事故に対策を立てるのでなく、出来るところの対策に発生事故の想定のほうを合わせてしまいがちなところも出るだろうかw

大飯原発の再開問題であるが、一日だけ試験・研究で運転するとでも言うのであれば兎も角として、原発の運転を継続するのであれば、安全の確保・監督を責任を持って担当することが出来る機関を確立し、日々安全の度合いを更に高める不断の努力が必須なわけだろうが、安全を破綻させた今までと同じ体制で、どのようにして安全が確保され得ると考えるものなのだろうか。

参考

NRC

原子力安全・保安院ホームページ

原子力安全・保安院:Wiki

原子力規制庁:Wiki

国会事故調でのNRC元委員長の参考供述 2/27/2012


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◇◇◇読売新聞

大飯原発再稼働へ新安全基準、政府が最終決定

野田首相は6日夕、原子力発電所の再稼働を巡る関係閣僚会合を開き、原発の安全性を確認する新たな判断基準を最終決定した。

 経済産業省は関西電力に、大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の安全性向上計画(工程表)の策定を指示した。関電は来週前半にも提出する。閣僚会合は同原発の再稼働を妥当と判断する見通しで、来週中にも枝野経産相が福井県を訪れて再稼働容認を要請する。

 新たな判断基準は、原発の再稼働の条件となる〈1〉深刻な事故を防ぐための緊急対策〈2〉ストレステスト(耐性検査)の確認――と、中長期的な安全向上策の2段階の構成となっている。

 緊急対策は、福島第一原発の事故後に国が指示したもので、地震・津波による全電源喪失や炉心損傷を防ぐため▽電源設備▽冷却・注水▽格納容器破損▽管理・計装設備――の4項目に万全を期すよう求めている。

(2012年4月6日22時56分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20120406-OYT1T00980.htm
◇◇◇

海没処分

「Ryoun Maru」と言うそうだが、折角1年かけて太平洋横断してきたのだが、航海する他の船舶に危険というので、米国コースト・ガードの巡視船が機関砲射撃で沈めることになったという。

アラスカのSitkaの南西沖合いだそうだが、流されて近づいて来るにつけ航行船舶と衝突する可能性も増えるだろうし、ここらで海没処分が最も妥当なところなのだろう。

USCGC Anacapaの25mm機関砲の的となってイカ釣り船は消える運命となったようだ。

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USCG Photo


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USCG Photo 25mm機関砲射撃により船体は穴だらけ
こちらのニュースでは”海老とり”漁船と報じていたところもあったようだが、八戸で海老はないだろから、やはり烏賊だろ。
集魚灯(漁火)のようなものが見えるようだが・・・となればやはり、”♪ハ~ア~沖で揺れてるよお~あ~の漁火ぁ~、好きなあなたあが~烏賊釣るぅ~小船ネよお~”w

USCG Island class patrol boat:Wiki

FOX News
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