2月7日に、NTSB委員長がJAL787機バッテリー火災の原因調査進捗状況の報告記者会見を再び行っている。
解ってきたことは、#6セルでショートが起り熱暴走が生起、その熱暴走が周りの他のセルにも伝播していったものという。バッテリー内は華氏500度以上に達していたものという。
どうして#6セルでショートが起きたのかを調査中だが、バッテリー外部からの物理的衝撃や電気的ショート(外部短絡)という要因は排除されるという。
可能性として考えられる原因は3点。
•Cell charging (セル充電の問題)
•Potential manufacturing issues (製造上の問題)
•Battery design considerations (設計上の問題)
このバッテリーは、リチウム・イオン・バッテリーのセル8個を直列接続で筐体内に配し、管理制御回路(BMU)を設けたものだが、筐体内で熱暴走が次々とセルからセルに伝播してゆく事態は設計上留意していた筈であり、ボーイング社のリスク評価でもセルからセルへと熱暴走が伝播することは起らず、火災も発生しないものとされていたという。
写真を見ると、8個のセルは”幕の内弁当”みたいにぎっしりと詰まった配置であり、セル間に熱の逃げ場は無く、BMUの回路基板も剥き出しで筐体内に一緒である。
素人目にも”なんだかなあ”という感じはするのだが、今回の火災発生であり、運航再開にあたってはバッテリーの設計変更は必須になるであろう。
ボーイングの対応チームも既に設計変更を考えているとのニュースも出ている。
「Boeing Preps Redesign to Get 787 Flying Again」 -WSJ
TC(航空機型式証明)を認可したFAAの審査要領の妥当性も今後問われることになるだろう。
リチウム・イオン・バッテリーは787で事実上初めて旅客輸送機に使われるのであり、その特性上、設計・安全評価・審査には慎重であるべきであったところが、GSユアサは航空用は初めての開発でセンスに欠け、ボーイングは遅延しまくったスケジュールの回復に追われ、FAAは予算削減で新しい技術への審査能力に欠け・・・何れもが安全には些か”ゆるかった”ところがあったろうか。
NTSBの勧告がどのようなものになるかは未だ不明だが、マネージ出来ないような摩訶不思議なことがあるわけではないので、しっかりとした安全設計と評価・審査が為され、適正な整備運用がされれば、リチウム・イオン・バッテリーも航空用として十分に安全で実用に耐えるものというところだろうか。
「Boeing 787 Battery Fire Investigative Update」-NTSB
解ってきたことは、#6セルでショートが起り熱暴走が生起、その熱暴走が周りの他のセルにも伝播していったものという。バッテリー内は華氏500度以上に達していたものという。
どうして#6セルでショートが起きたのかを調査中だが、バッテリー外部からの物理的衝撃や電気的ショート(外部短絡)という要因は排除されるという。
可能性として考えられる原因は3点。
•Cell charging (セル充電の問題)
•Potential manufacturing issues (製造上の問題)
•Battery design considerations (設計上の問題)
このバッテリーは、リチウム・イオン・バッテリーのセル8個を直列接続で筐体内に配し、管理制御回路(BMU)を設けたものだが、筐体内で熱暴走が次々とセルからセルに伝播してゆく事態は設計上留意していた筈であり、ボーイング社のリスク評価でもセルからセルへと熱暴走が伝播することは起らず、火災も発生しないものとされていたという。
写真を見ると、8個のセルは”幕の内弁当”みたいにぎっしりと詰まった配置であり、セル間に熱の逃げ場は無く、BMUの回路基板も剥き出しで筐体内に一緒である。
素人目にも”なんだかなあ”という感じはするのだが、今回の火災発生であり、運航再開にあたってはバッテリーの設計変更は必須になるであろう。
ボーイングの対応チームも既に設計変更を考えているとのニュースも出ている。
「Boeing Preps Redesign to Get 787 Flying Again」 -WSJ
TC(航空機型式証明)を認可したFAAの審査要領の妥当性も今後問われることになるだろう。
リチウム・イオン・バッテリーは787で事実上初めて旅客輸送機に使われるのであり、その特性上、設計・安全評価・審査には慎重であるべきであったところが、GSユアサは航空用は初めての開発でセンスに欠け、ボーイングは遅延しまくったスケジュールの回復に追われ、FAAは予算削減で新しい技術への審査能力に欠け・・・何れもが安全には些か”ゆるかった”ところがあったろうか。
NTSBの勧告がどのようなものになるかは未だ不明だが、マネージ出来ないような摩訶不思議なことがあるわけではないので、しっかりとした安全設計と評価・審査が為され、適正な整備運用がされれば、リチウム・イオン・バッテリーも航空用として十分に安全で実用に耐えるものというところだろうか。
「Boeing 787 Battery Fire Investigative Update」-NTSB