Bandoalphaのらく書き帳

おっさんのブツブツですぅ。 思い付いた時に思いついた事などのテキト~なメモ書きです。 Toshi Hino/桧野俊弘 Bandoalpha@msn.com                                                    

2019年01月

協議を韓国側と続けていくことはもはや困難である

 昨年末に日本海で起きた韓国艦によるP-1へのFCレーダー照射の件は、防衛省として最終見解をまとめ本日公開している。 同見解は発生事実を良く開示して解り易く纏めてあり、好感がもてる。

 韓国との真相究明・再発防止の実務者協議については、事実とは全く異なる主張を繰り返す韓国側のこれまで姿勢や、当該FCレーダー波データ等を相互に開示して事実検証しようとの提案に対して「無礼だ」との韓国防部報道官発言まで発出されたことからして、「もはやこれ以上協議を継続しても真実の究明に資するとは考えられない」として、打ち切りを宣言している。

 これまでの韓国側の発表には整合性・合理性が覗えず’、「プロパガンダ」で押し切ろうというその姿勢には信頼はおけまい。 真面目に真実をお互い検証しようとの意思を持たない相手とこれ以上協議を続けても時間の無駄であり、税金の浪費なだけであるから、協議打ち切りは妥当な判断であろう。

 「友好国なのであり、まさかそんな事はすまい」という常識が通じないことが今回解ったのであり、何をやっても一方的な自己主張でドローに押し切れると韓国側が理解すれば、この先行動をエスカレートさせ、究極には日本の哨戒機などに対して危害攻撃を加えてくる事態を全く否定することは出来まい。

 日本の安全保障に直結する北東アジア地域の安定に寄与している海上哨戒活動を委縮させるようなことがあってはなるまいし、日々哨戒の任に就いている隊員の身命に関わることである。 外交上の取引材料にしたり、表面上の「韓日友好が第一」とばかりに態度を曖昧にして終わらせてはなるまい。

 日本は、FCレーダー照射に関して韓国に抗議をし、今後必要とあらば制裁措置を粛々と実行するというところだろうか。

 ところで、韓国艦船が「人道的救助」をしていたのだという「北朝鮮の遭難船」であるが、韓国の港に曳航したのであれば韓国内で何らかの報道もあるだろうが、その後何の報道も見られない。

 韓国防部が制作したビデオからは、木造漁船と思われる該北朝鮮「遭難船」に損傷は何ら覗えない。

 同部ビデオに映っていたシーンがどのような状況の場面だったのか不明だが、該北朝鮮船上に人影が全く見えないのも些か不可解である。

 映像が遭難船員の救助直前で、船員に死者も出て皆立てないほどに衰弱していたのであれば、20日夕に救助して病院搬入は同日深夜だろうし、「韓国政府は遭難北朝鮮船舶に関連し、20日に救助した北朝鮮船舶の3人の乗組員と1人の遺体を22日に板門店(パンムンジョム)を通じて北朝鮮に送還した。」(中央日報 2018年12月24日08時24分)というのはいかにも回復や事情聴取が早すぎよう。

 映像が遭難船員を全員救助収容後なのであれば、遭難船確保のために韓国コーストガードの保安官が乗船しているであろうが、そのような様子も覗えない。

 北朝鮮の遭難船上に人影が見えないというのは不可解であり、あるいは画像に映ってはならないような「船員」たちだったのであろうか?

 遭難した北朝鮮船舶乗員の人道的救助作戦との韓国側説明であるが、公表された映像やこれまでの韓国報道からわかることは、「北朝鮮木造漁船とみられる船舶と韓国コーストガード巡視船5001がなんらかの接触をし、その周囲を韓国海軍の駆逐艦DD971が警戒配備についていた」ということだけである。

 4空群のP-1は韓国DD971よりのFCレーダー照射を受けたのちは、現場から離隔し距離を取っているが、その後其の儘厚木へ帰投してしまうことはなかろうし、不審な韓国艦船の行動でもあり距離を保ちながらレーダー観測等を続行していたことであろう。

 目標は集魚灯などの上構を持つ北朝鮮漁船であり、木造平底であるからよく日本海のうねりに翻弄され、当日は冬の日本海には珍しいことだろうか海は穏やかであるから、P-1の最新型レーダーにとってはさながらレーダーリフレクターを追うようなものであろうし、これをマークしトラッキングすることに問題は無かったことであろう。

 北朝鮮のイカ漁船群に混じっても、これを識別トラッキングしてゆくことは可能であろう。 この辺は北朝鮮不審船での苦労がP-1のシステム開発に活かされていることだろうか。 情報衛星も運用しているので情報を引き継いで北朝鮮港湾も偵察可能であろう。 かなり多くの情報を日本政府は把握している事だろうか。
 
 「遭難北朝鮮漁船」というのは、その後北朝鮮に自力で戻っていた可能性が高かろうか。


参照☆防衛省「韓国海軍艦艇による火器管制レーダー照射事案について」
「韓国レーダー照射事案に関する最終見解について」


 

「妨害行為を謝罪し、事実の歪曲を直ちに中断せよ!」

 大韓民国国防部作成のFCレーダー照射事件の「真相」のビデオであるが、人道主義的な救助作戦を遂行していた我がクァンゲト・デワン艦に対して日本の哨戒機が低空威嚇飛行を行っていた。 我が軍が日本の哨戒機に対して火器管制レーダーを運用しなかったと言う事実は変わらない、ものとしている。

 「日本は人道主義的な救助作戦の妨害行為を謝罪し、事実の歪曲を直ちに中断せよ!」となかなか勇ましい。

 遭難した北朝鮮船員の救助作戦中に、「艦艇の乗組員たちが騒音と振動を強く感じるくらい威嚇的」な低空威嚇飛行をP-1が行い救助作業が妨害されたのであれば、遭難した同胞朝鮮人の地球よりも重い命に係わることであり、これだけ自己主張の強い国であるのだから、P-1に対して「危険飛行を止めよ!」「威嚇するな!」とワンワンと警告を発するであろうが、DD971広開土大王も5001参峰も何らの警告も発していないというのは奇妙である。

 自国近海で何かの事象が起こっているのを見つけた場合、パトロール中の哨戒機が接近して何が行われているのかを確認・記録することは当たり前で、どこの国でもやっていることである。 おそらく韓国海軍機も同じことをやっているであろう。

 韓国艦船が何らの警告も発していなかったのは、P-1は十分安全な距離・高度を保っており「威嚇」など感じなかったことの証左であろう。

 肝心のFCレーダーを照射されたP-1からの通信に対しては、「明確に聞こえませんでした」としている。 聞き直すこともせず終始交信拒絶の態度でいたのは不可解である。


UnableCMM

 この韓国国防部作成ビデオの3:35辺りに韓国側が受信したと言うP-1の通信が出てくる。

「(前の部分がカットされている)~nAVY, THIS IS JAPAN NAVY,
KOREAN SOUTH NAVAL SHIP,
HULL NUMBER 971,
THIS IS JAPAN NAVY,
KOREAN SOUTH NAVAL SHIP HULL NUMBER 9~(以下カット)」

 なぜか雑音が入っているが、二日酔いの俺の耳でも聞き取れる。

 今回の4空群P-1のビデオを見ると、3つの国際周波数及び緊急周波数帯を用い其々2回ずつ計6回の送信を行っていることが解る。

 聞くと6回とも微妙に言い回しを変えていることが解る。

 機長やTACOがイイカゲンで毎回間違ってる!
のではなくて、必要が生じた場合にどの送信であったかの判別を容易にするためのテクニックであろう。
JAPAN NAVYの芸の細かいところである。



9:00辺りから送信開始でビデオにスクリプトが出ているが以下書き出しておく。

@1回目送信(VHF121.5MHz)
KOREAN NAVAL SHIP, KOREAN NAVAL SHIP. HULL NUMBER 971, HULL NUMBER 971,
THIS IS JAPAN NAVY, THIS IS JAPAN NAVY,
We observed that your FC antenna is directed to us.
What is the purpose of your act ? over.

@2回目(同上)
KOREAN NAVAL SHIP, KOREAN NAVAL SHIP, HULL NUMBER 971, 971,
THIS IS JAPAN NAVY.
We observed that your FC antenna is directed to us.
What is the purpose of your act ?

@3回目(VHF156.8MHz)
KOREAN SOUTH NAVAL SHIP, KOREAN SOUTH NAVAL SHIP,
THIS IS JAPAN NAVY, THIS IS JAPAN NAVY,
KOREAN SOUTH NAVAL SHIP,
HULL NUMBER 971,
THIS IS JAPAN NAVY,
We observed that your FC antenna is directed to us.
What is the purpose of your act ? over.

@4回目(同上)
KOREAN SOUTH NAVAL SHIP, KOREAN SOUTH NAVAL SHIP,
HULL NUMBER 971, 971,
THIS IS JAPAN NAVY,
We observed that your FC antenna is directed to us.
What is the purpose of your act ? over.

@5回目(UHF243.0MHz)
KOREAN SOUTH NAVAL SHIP. KOREAN SOUTH NAVAL SHIP,
THIS IS JAPAN NAVY,
KOREAN SOUTH NAVAL SHIP,
HULL NUMBER 971,
THIS IS JAPAN NAVY,
We observed that your FC antenna is directed to us.
What is the purpose of your act ?

@6回目(同上)
KOREAN SOUTH NAVAL SHIP,
HULL NUMBER 971, 971,
THIS IS JAPAN NAVY,
We observed that your FC antenna is directed to us.
What is the purpose of your act ? over.

 韓国側が公開した「受信」を上記送信と比べてみると、どうしたことだろうか?同じものが見当たらない?!

 謎の韓国側受信であるが、比べて文言が最も近いものは3回目送信のものである。
頭の部分をカットし最後の「We observed that your FC antenna is directed to us. What is the purpose of your act ? over.」の部分を「KOREAN SOUTH NAVAL SHIP HULL NUMBER 9~(以下カット)」とすれば韓国側受信記録となろう。

 韓国艦への送信は多いほど有利なわけであろうし日本側が送信記録の一部を隠したり送信の肝心の部分である、「 We observed that your FC antenna is directed to us. What is the purpose of your act ? over.」を欠いたまま送信する理由というのは考え難い


 韓国は受信記録の一部をカットしたのみでなく、あってはならない聞こえてはいけない不都合な部分である「We observed that your FC antenna is directed to us. What is the purpose of your act ? over.」を削除し、「KOREAN SOUTH NAVAL SHIP HULL NUMBER 9~(以下カット)」に差し替え改竄し公表したものと言わざるを得まい。

 「日本の哨戒機の通信内容は明確に聞こえませんでした。」どころか、言っていないものまで聞こえているでわないか!

 韓国政府部門の、最も重要な国家の安全保障を担う韓国国防部が、問題の証拠資料を改竄して公開するなどと言うのは一体どうゆう国なのか?


 公開された韓国国防部作成の反論ビデオはかえって、「P-1に対する意図的なFCレーダー照射が行われていた」ことを強く示唆していようか。


 

救助されたという北朝鮮漁船

 昨年末のFCレーダー照射事件(発生12月20日)の時に、韓国艦が救助したという北の遭難漁船だが、大和堆辺りでイカ密漁や、時おり北海道や日本海沿岸に漂着する木造漁船のタイプのようである。

NKFboatSKCGJapanSeaMt
4空群P-1撮影のビデオより。

NKBoatSKresc
韓国国防部が反論として最近公開したビデオより。

 集魚灯やイカ干し棚?の上構と簡素なブリッジを有する日本海でよくみられる粗末な北の木造漁船だが、この遭難漁船は外見からは損傷などは見られず浸水の様子も覗えない。 「遭難漂流」していたとすれば、機関の故障や燃料切れといったところだろうか。

 DD971広開土太王は該漁船よりかなり距離を置いた位置(1000yard程度)にあり、該漁船の周りに見える2艇のボートは巡視船5001参峰の搭載艇であり、実際に「救助作業」を行っていたのは韓国コーストガード(CG)の大型巡視船5001参峰であることが解る。

 DD971広開土太王は搭載艇すら下ろしていないことから、直接の救助作業は行っていなかったことが解る。

 該北朝鮮漁船が武装している等の情報があり(現在そのような報道は見られないが)重武装の軍艦であるDD971に出動が令せられた可能性も考えられるが、漁船のサイズからして可能な武装は携行小火器程度であろうから、制圧にはCG巡視船の機関砲等で十分であろうし、とくに5001参峰は韓国CGのなかでも最大の5000t級巡視船の一隻であり、武装北朝鮮漁船程度への対応に問題は無い。

 DD971は「全般作戦支援で警戒配備」に就いていたものと考えられようが、1000yardも離れていては機関銃などでの制圧射撃は奏功が期待できないし、5”砲では木造漁船などコッパミジンになってしまい威力過大であろう。 だいいち近傍の巡視船に危害が及びそうである。

 DD971広開土大王は該北漁船の不測の行動への警戒というより、外周からの妨害脅威に対する警戒配備だった可能性が高いことになろう。

 該遭難北漁船発見の経緯だが、「漂流中だった北の漁船が近くの船舶に救助信号を送り、わが軍が海軍駆逐艦(広開土大王・3200トン)を派遣し、救助作業を行った」(韓国軍消息筋・ソウル聯合ニュース2018/12/22)としている。

 北の木造漁船は無線機を積んでいないものも多いのだろうから、該遭難北漁船は何らかの方法で航行する船舶に救助要請を行い、航行中の船舶が韓国当局に通報したものと考えられようか。

 シーマンの常識として遭難した船舶に遭遇すれば、国籍の如何に拘わらず’直ちに救助するだろうし、何らかの理由で自船では救助不能であれば当局に救助を要請し、水・食料・医薬品等出来るだけの援助は行って当局救助船の到着を待ち、救助開始を見届けてから現場を去るであろう。

 P-1や韓国の撮影映像からは、該北遭難漁船から救助信号を受けた船舶というものが全く見当たらない。

 該北遭難漁船の位置であるが、「出動した駆逐艦は遭難した北の船舶を迅速に見つけるため火器管制レーダーを含むすべてのレーダーを稼働し、この際、近くの上空を飛行していた日本の海上哨戒機に照射された」(韓国軍消息筋・ソウル聯合ニュース2018/12/22)と説明していたが、P-1の撮影映像でそのような状況では無かったことが解っている。 捜索ということをあまりせずに該北漁船を発見しているようであるから、かなり正確な位置情報があったものであろう。

 救助されたと言う遭難北漁船乗組員であるが、「20日に救助した北朝鮮船舶の3人の乗組員と1人の遺体を22日に板門店(パンムンジョム)を通じて北朝鮮に送還した。」(韓国政府・中央日報2018/12/24)とあるので4人乗り組みだったことになる。

 「救助された北朝鮮の漁船は1トン未満の木船で、4~5人が乗っていたようだ。」(ソウル聯合ニュース2018/12/22)との報道もあり、確かに小型木船であれば4人乗り組みでよいのだが、今回の映像に見える北遭難漁船はより大型の木造漁船であり、通常8人から10人程度が乗組んでいるものである。

NKFishboatsmall2
3人が保護され1人の遺体があった漂着小型木船

NKFboat9mLJan819
先日の乗員4人の漂着小型木船

NKFishboatsmall
5人の姿が見える小型木船。

NKFboat02
漁師の番小屋から盗みも働いた北木造漁船。10人乗り組み。
NKFishboatsep17
日本海の北木造漁船。
NKFishboat
同上。

 全て人力頼みの北朝鮮漁船で今回程度の大きさの船で4人乗組みでは録に漁労が出来まい。 乗組員が4人であったというのは少なすぎ違和感がある。

 遭難北漁船の船体であるが、損傷も無く沈むようでも無く乗員救助後に船を其の儘漂流させることは無いから、船体は港に曳航して検分なりするであろう。 北朝鮮は船体の返還も求めて来るであろうし、船体も返還すれば救助乗員・遺体の返還とともに南北融和のまた一つの象徴となるニュースであるから時節柄大いに報道されて然るべきだろうが、乗員や船体関連報道が全く見られないのも些か奇妙である。

 当該遭難北朝鮮漁船は一体どこに消えたのか?

 韓国報道では「人道的な救助作戦」という言葉を使っているのだが、「人道的救助」とした場合には単なる「人命救助」よりもも少し広い範囲の行為が含まれるのであろうか。




謹賀新年

 Japan NAVYに敬意を表して同Twitterよりの画像。

JapanNAVYNewYear
 
 昇る旭日に輝く海をゆく、護衛艦DD119 あさひ。



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