Bandoalphaのらく書き帳

 おっさんのブツブツですぅ。 脱力系あるいはガッカリ系ブログとでも申しましょうか、その時その時の思いついた事の、テキト~なメモ書き、らく書きですぅ。       至らない点につきましては、ご指摘を戴ければ嬉しいです。 ただ、ご指摘を戴いても、進歩・学習する能力がねえ~                                                                Toshi Hino/桧野俊弘 Bandoalpha@msn.com                                                    

原子力ー福島原発事故

「原発停止を終らせよう」だとか

読売新聞の社説(引用下記)だが、原子力発電を停止したおかげで、安価で安定した電力供給体制がゆらぎ、電力料金は2割も3割も値上がりし、火力発電依存に偏重してしまった結果、毎年4兆円もの燃料費が以前より増え、これまで国民が営々として築いてきた日本の国富の巨額流出が続いている。

このままでは経済再生も覚束ないし、火力燃料の輸入先も政情不安が続く中近東に偏っているので、エネルギー安全保障上も不安があり、枕を高くしては寝られない。

これは大変だ、今すぐ原発を再稼動しないと、日本は潰れてしまうぞ!

しかし待てよ。

アメリカでは原発は発電コストが火力に劣るので、原発の新設は進んでいないという。

日本でも発電コストの比較で、原発が火力などに比べ極めて安価であるなどというデータはなく、原発の発電コストは現状でも安くはないという話だったはず。

「原発が停止したおかげで火力燃料費が毎年4兆円増えた」と書かれれば、原発は少なくとも年間4兆円は火力より発電コストが安いという印象になるが、モノの原価というのはそうゆう話ではあるまい。

原子力発電であれば、それなりの設備も要るし、周辺住民対策等、原子力政策推進のための相当な額の国民の税金も投入されよう。

原発は燃料費そのものは安いのだが、発電コストは高いものである。

新旧設備交替などでの所謂「廃炉」となれば、原子炉など主要部分は残留放射能があるので特殊な技術と、特別な廃棄場所が必要になる。

使用済み核燃料も然りで、いくら再利用したとしても核燃料廃棄物は必ず発生する。

これら核廃棄物は、ガラスで固めて金属容器などに入れて密閉して(ガラス固化体)、地下数百メートルの深いところに埋めるほか技術的に手はないようだが、現在はその廃棄場所すら決まっていないという。

使用済み核燃料体は、現在は原発敷地内に仮置き?されているようだが、発生した使用済み核燃料廃棄物の数量というのは、2012年末の段階で、ガラス固化体にすると2万5千本ほどになっているのだという。(日経

地下に埋設管理される予定のこれら「高レベル放射性廃棄物」の処分期間というのは、10万年という。

外国に送るわけにもいかないし、海洋に投棄することも出来ないだろうから、地震が多発する火山活動の活発な、人口密度の高い日本列島で、気の遠くなるような永い期間、確実に安全に地下貯蔵が可能な場所で、住民も納得して受け入れてくれる核廃棄物処分場所をこれから探さなければならない。

そして何よりも、安全なものでなければ、社会に受け入れてはもらえまい。

福島原発で体験した通り、原子炉は電源が停止し、停電になって冷却系の稼動が止まると、数時間後には燃料体の損傷が始まる。

冷却水が抜かれた場合には、即刻燃料体の損傷が始まろう。

自然災害によるばかりでなく、テロやサボタージュ、外国からのミサイルなどによる攻撃というのも、”想定外のこと”ではなく、今後あり得ることである。

原発は、国民皆に明るい幸福な未来を約束する夢のエネルギーなのか?

いくら安全性が確認されたものでも、こうゆう危険な施設は、皇居の近くや大都市近郊には作らないだろうから、助成金で釣られた貧しい地方の民草が、想わぬ放射能の災禍に遭い、塗炭の苦しみを味わうことになる魔物なのか?

「原発をどうするか?」というのは結局は「日本の国民が決めること」である。

新聞などマスコミは、扇情的な記事で一定の方向に国民を煽るのでなく、国民が合理的な判断が出来るような事実を提供するのでなければなるまい。


◇◇◇引用:読売新聞社説◇◇◇

エネルギー政策 全原発停止を終わらせよう

◆電力安定供給の回復が急務だ◆

 安全性の確保を大前提に、原子力発電所の稼働ゼロに終止符を打つ。安価で安定した電力供給を可能とする最適な電源構成を構築する。

 東日本大震災後に揺らいだ電力供給体制の正常化に向けた重要な年である。

 安倍政権は、原発を活用する現実的なエネルギー政策を推進しなければならない。

 ◆最適な電源構成を示せ

 電力は「経済の血液」とも言われる国力の基盤である。安定供給を回復しないと、安倍政権の経済政策「アベノミクス」も、成功はおぼつかない。

 政府は今月中にも、2030年の最適な電源構成の検討に入るという。各電源が長所と短所を補い合う「ベストミックス」を明確に掲げることが重要だ。

 震災前、日本の電力は、火力発電6割、原発3割、水力を含む再生可能エネルギー1割という比率で賄われていた。

 ところが、東京電力福島第一原発の事故の影響で、定期検査を終えた原発を再稼働できなくなり、現在は全発電量の9割を火力に頼る状況になっている。

 過度の火力依存の弊害は大きい。液化天然ガス(LNG)などの燃料費は、震災前より年4兆円近く増え、電気料金は企業向けが3割、家庭向けも2割上昇した。

 燃料のほぼすべてを輸入しているため、巨額の国富流出が続いている。政情の不安定な中東への依存が強まり、エネルギー安全保障の観点で不安がある。温室効果ガスの排出量も急増した。

 一方、太陽光や風力などの再生エネは国内で自給でき、地球環境への負荷が小さい利点がある。できる限り普及させたい。

 ただし、普及拡大のための固定価格買い取り制度は、コストが電気料金に転嫁され、利用者負担に跳ね返る問題がある。

 再生エネは、日照や風の状況によって発電量が急変するなど、多くの欠点も抱えている。現状では基幹電源とはなり得ない。

 原発は燃料費が安く、大量の電力を安定供給できる。政府が、原発を「重要なベースロード電源」と位置付け、中長期的に活用する方針を示しているのは妥当だ。

 ◆再稼働へ政府は前面に

 喫緊の課題は、安全性の確認できた原発を、着実に再稼働することである。

 九州電力川内原発(鹿児島県)1、2号機は昨年9月、原子力規制委員会の安全審査に「合格」し、地元自治体の同意も得た。

 ところが、書類提出などに手間取り、運転再開は春以降にずれ込む見通しだ。九電はこれ以上の遅れを招かぬよう、準備に万全を期してもらいたい。

 第2陣の関西電力高浜原発(福井県)3、4号機は「合格証」に当たる審査書案が決まり、審査は最終段階に入っている。

 関電は今秋の再稼働を目指しているが、立地自治体だけでなく、隣接する滋賀県や京都府が事前に同意を得るよう求めるなど、不透明な要素も少なくない。

 宮沢経済産業相らは関電任せにするのではなく、地元の説得・調整へ前面に立つべきだ。

 再稼働に向けた安全審査を申請している原発は、このほかに16基もある。規制委は安全性を最優先しつつ、効率的な審査に努めてもらいたい。

 今後、古くなった原発の更新や新増設を一切行わず、運転開始から40年で原発を廃炉にする原則を厳格に適用すると、49年に国内の原発はゼロとなってしまう。

 これでは、原子力産業の将来が見通せず、原発技術を担う人材も育たなくなろう。これから30~40年かかるとされる福島原発の廃炉作業にも支障が出かねない。

 最新の原発を開発し、運用することで、高い原子力技術を維持できる。政府は、原発を新増設していく方針を明確化すべきだ。

 ◆最終処分に道筋つけよ

 電力不足に悩む新興国に安全性の高い日本の原発を輸出することは、日本の成長に資するだけでなく、国際貢献にもつながる。

 エネルギー資源の乏しい日本にとって、使用済み核燃料を再利用する核燃料サイクルは必要な政策である。放射性廃棄物の容量削減など、メリットは大きい。

 ところが、日本原燃が青森県六ヶ所村に建設中の再処理工場の完成が当初予定から20年近く延期されるなど、計画の遅れは深刻である。着実な推進が求められる。

 原発の活用では、放射性廃棄物の最終処分場の確保は避けて通れない。候補地選定に道筋をつけることが肝要だ。

2015年01月18日 01時03分 Copyright © The Yomiuri Shimbun


http://www.yomiuri.co.jp/editorial/20150117-OYT1T50120.html
◇◇◇

朝日新聞

「記事を取り消します」という連絡だけれども。

個人のメモ書きでもあるまいし、日本を代表する一流新聞社の記事として既に内外に公表配布されているものを、「取り消します」と、まるで消しゴムで消すようなわけには行かないのではあるまいか?

◇◇◇
【朝デジ通信】読者のみなさまへ

朝日新聞デジタル (digital-support@asahi.com)
12:27 AM
Newsletters
To: Bandoalpha@msn.com
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吉田調書「命令違反し撤退」報道 記事取り消しお詫びします
                       2014年9月12日 朝デジ通信
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<< 読者のみなさまへ >>
朝日新聞社は、東京電力福島第一原発事故の「吉田調書」報道について、「所員が命
令違反し撤退」と5月20日付朝刊で報じた記事を取り消します。みなさまに深くお
わびし、経緯や今後の対応をご説明させていただきます。
http://news.asahi.com/c/agtOcSogf8aH3lab

◇◇◇

ことは、福島原発事故での事故調による吉田所長の聴取調書を朝日新聞が独自に入手したとして、「吉田調書」と題する福島原発事故特集記事を書き、中で事故時に、
バスに乗り込んだ650人は、吉田の命令に反して、福島第一原発近辺の放射線量の低いところではなく、10km南の福島第二原発を目指していた。その中にはGMクラス、すなわち部課長級の幹部社員の一部も入っていた。 一部とはいえ、GMまでもが福島第二原発に行ってしまったことには吉田も驚いた。
外国メディアは残った数十人を「フクシマ・フィフティー」、すなわち福島第一原発に最後まで残った50人の英雄たち、と褒めたたえた。 しかし、吉田自身も含め69人が福島第一原発にとどまったのは、所員らが所長の命令に反して福島第二原発に行ってしまった結果に過ぎない。
所長が統率をとれず、要員が幹部社員も含めて一気に9割もいなくなった福島第一原発では、対応が難しい課題が次々と噴出した。
-吉田調書・朝日新聞-

原発事故の現場では、社員の殆どが所長の命令に反して逃げていた。 踏み止まっていた所長以下少数の人員も”残っていた”のではなくて”取り残された”ということ。
これが事実とすれば、驚くべき赤裸々な脱力の真実!ということになるが、同じく調書を入手した産経新聞や読売新聞が、吉田調書を見るかぎりそのようにはとれないので、「違うのではないか?」と声を挙げていた。

読売新聞の質問に対し朝日は、
『吉田調書』をそのまま報じるのではなく、公共性、公益性の高い部分について、東京電力の内部資料や関係者への取材とつきあわせて報じています
当社の報道をめぐるさまざまなご意見について、逐一論評することは差し控えます
と回答している。(8月31日読売)

調書そのものでなく、色々な取材資料を加味して書き上げてしまうのであれば、著者の意図のままにどのようなものにも出来てしまう。
まして、調書原本は非公開であれば、読者は何処までが調書の事実で、何処がその他の資料に拠るものかの判別は出来ないから、全て吉田調書に基づく真実と思ってしまう。

そのような朝日新聞の当該記事が既に国内外に知らされてしまっている。
「取り消します」と言って消えるものではない。 

ことは、未曾有の国家規模の原発重大事故に直面して、文字通り命懸けの現場で奮闘していた電力関係会社各員の真実の姿が180度変わってしまう話である。

これまで非公開とされていた吉田調書をはじめとする福島原発事故調聴取記録を、政府は今般公開することとしている。

-政府事故調査委員会ヒアリング記録- 内閣官房

朝日新聞のこの問題の底流にあるのは、”従軍慰安婦問題”報道と同じ構図である。

意図的に事実を曲解して流布する、朝日新聞というのは、報道機関ではない。

原子炉のなか

もう3年になる。

東京電力福島第一原子力発電所に6基あった原子炉のうち、4号機、5号機、6号機は定期点検中などで震災当日は運転しておらず、1号機、2号機、3号機の原子炉のみが出力運転中であった。

大地震発生により送電線の鉄塔も倒れたりして送電機能が停止し、外部電力の供給が停止。
更に大津波襲来により地下に設置されてあった非常用発電機などの非常用電源設備は6号機以外いづれも”冠水”して使用不能となり、1号機から4号機原子炉は全交流電源喪失の事態となっている。

地震を感知して原子炉の運転が自動停止しても崩壊熱は続くので冷却の継続は必須なわけで、本来の原子炉冷却系が機能停止した場合には「ECCS」とか呼ばれる「非常用炉心冷却設備」があるそうだが、これも制御には電源を必要とするようである。(BWRの工学的安全施設

交流全電源喪失後は蓄電池などで装置を駆動していたようだが、電源を喪失すると各種バルブの操作や計測機器も不如意になるようで、「電気」がないと原子力発電所の安全確保に必須の冷却系統をはじめとする全機能の操作はほぼ”お手上げ”状態となるようである。

非常事態であれ何であれ、電力は必ず使えることを前提としている所はさすがわ電力会社と言うべきか。

”発電所が停電でダメになった”というのも何やら可笑しい。

多重と言うのは”独立した複数の制御系を持つ”ことだだろうが、どうも中身は一重になっているようで”安全の多重性”とは名ばかりの、なかなかに脆いものである。

6号機の非常用発電機を共用出来て助かった5号機と6号機の原子炉は、1号機から4号機のそれの敷地よりも若干高台に設置されてあったという。(敷地標高13m対10m)
東北電力の女川原子力発電所も同じく津波の襲来をモロに受けたわけだが、これも何とか大事には至らず、どころか近隣の被災住民を一次収容したりしている。(敷地標高14.8m)

福島第一原発はもともと丘陵が海に続く地形だったところを削って設置したものという。
もし1~4号機の原子炉敷地があと3メートル+高ければ、結果は全く違っていたことだろうか。
少し削り過ぎたか。

非常用電源設備も一台分でも高い位置に、或いは一台でも防水区画としていたならば、違う結果だったろうか。
GE、東芝、日立と原子炉の主契約者は各々違っているのだが、非常用電源設備だけは判で押したように一様に地下設置であった。
非常事態の想定の柔軟性に欠け、認可の易きについたものだったろうか。

原子炉というのは、冷却系が完全にストップする状態に陥った場合には、1時間弱で燃料集合体が損傷して燃料落下(所謂メルトダウン)が始まり、1乃至1.5時間後には圧力容器の破損が始まるもののようである。(地震時レベル2PSAの解析BWR

冷却機能停止という非常事態発生の場合には、”時間との勝負”になるわけだが、移動式の電源や給水車等のタイムリーな搬入・使用も、設備や手順等はどうも不手際であった。

原子力非常事態への対応訓練も官民挙げて何度も行っていた筈であるが、実際に事態に直面するや、総理大臣がヘリで原発に乗り込み現場で事故対応に奔走している所長を呼び出して報告させ、その後も度々現場の所長に直接官邸への電話報告をさせるという有様になっている。(Youtube

既存の対策本部などは機能しないとして新たな対策本部を立てるなど、指揮命令・情報伝達系統は支離滅裂なものとなっている。

非常時には想定演習通りにはなかなかいかないものとはしても、非常事にこそ必要な沈着冷静・整然とした姿勢とはあまりにかけ離れてしまったようである。

原発非常事態訓練というのも官庁が体裁を整えるためだけの、所謂”訓練のための訓練”になっていたろうか。

嘗て誰も経験したことの無い、未曾有の原子力非常事態に直面したのである。
現場で対応に当っている吉田所長以下には100%以上の超人的能力を発揮してもらい、ここは事故対処に只管専念してもらわねばならないだろうし、邪魔をするような者は(本人は善意によるものであれ)、東電本社は相手が総理大臣であれ何であれ、殴り倒してでも防がねばならなかったであろう。

全ては官庁の許可認可で成り立っている電力会社であり、官(菅かな)の意向に楯突くような真似はとても出来なかったろうか。
”お代官様の顔色を伺い、お心を忖度して働き、お代官様と伴に贅を尽すのが東電屋でござい、お代官様のお怒りを買う真似などとてもとても。”だろうか。

不都合な放射線データなどは公表しなかったり遅くしたり、計測を中止?したりと、その情報公開の姿勢や、煩雑な分厚い賠償請求申請書類など、東電の一般社会に対する姿勢には批判が強い。

電気事業は地域独占であり、電力料金は監督官庁が電力会社の申請を”厳重審査”して認めた”適正な価格”一本であり、今どき電気を止めて蝋燭や行灯で生活するわけにも行かぬから”東電不買運動”など興り得ず、消費者には選択の自由は無い。 電気事業というのは”社会主義制度”の世界になっていた。
政府・監督官庁さえ味方に付けておけば安泰なわけであるから、電力会社にとって大切なのは、監督官庁への”おもてなしの心”であって、一般民草の消費者や社会は考慮しても何も意味が無い。
政治家や監督官庁に顔を向けていれば、一般社会の民草には自然と尻が向くことになる。
東電の社会への姿勢がこのようなのは、社長や役員、社員の本来の人間性がどうのでなく、制度がそうさせ、そのような人間にしているのであろう。

原発周辺の汚染が酷い地域は「帰還困難地域」とされ、居住や、農業・工場等の生産活動も出来ない土地になった。(帰還困難区域について
337平方キロというから、おらが名取市の3.4倍ほどの国土を失ったと言えようか。

除染して帰還居住が可能とされる地域も、他所に比べれば放射線量は高いのだろうから、どれほどの住民が実際に戻って来るのか。

幼い子を持つ親や、これから家庭を持ち子供を育てる世代は敬遠もするだろうから、場所によっては地域が社会として成り立たなくなる人口状態も有り得るだろうか。

この程度の放射線は健康に問題無いとか、寧ろ体に良いのだとか社会に喧伝する人達や、東電の管理職や原子力関係官庁の退職者などを、福島原発周辺地域に強制的に住まわせる法律でも作ればよいかも知れぬだろうか。

下図は東電の推測による1号機から3号機の原子炉内の様子だが、一番損傷が激しいとされる1号機でも、圧力容器内の核燃料は溶融して全て格納容器の底部に落下しているものの、格納容器底部に敷かれたコンクリートの途中までの侵食で止まっており、核燃料デブリは格納容器内部に止まり、外部に漏出はしていないものとしている。
福島第一原子力発電所1~3号機の炉心・格納容器の状態の推定と未解明問題に関する検討第1 回進捗報告 平成25年12月13日 ー東京電力)

2号機、3号機についても核燃料の一部が格納容器底部に落下し、そこに止まっているとしている。

現時点での、取得できた周辺データ等を基とした事故解析プログラム(MAAP)による推計であり、入力データの精度により如何様にも変り得るだろうし、実際に原子炉内の核燃料の状態が確認出来るのは10年先だろうか。

東電発表の信頼度というのは残念な事に高くなく、あまり誰も信用しないようである。

1号機などは溶融した核燃料デブリの一部は各種ダクトの接続部などから格納容器外に漏出しているとも考えられようか。

核燃料は格納容器内に止まっているが、高濃度の汚染水の一部が格納容器から漏出している等というのも表現が違うだけで、中身は同じことを言っているのかも知れないが。

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SimplyInf-Fukushima Project」による推測図。

参考資料)
福島原子力事故調査報告書の公表について」ー東京電力

福島第一原発事故と4 つの事故調査委員会

原子力ふたたび

川本稔先生には、シアトルに来られて川戸さん(川戸正治郎元海軍二飛曹)に会われた時に、私も陪席してお会いしたことがあった。

矍鑠としてお元気のご様子なのは何より。

そうなあ、原子力発電については色々な意見もあるだろうが、狭い島国の日本で、50基も60基も原子炉を並べ、使用済み核燃料は持って行き場が無いので、数万本もの使用済み核燃料体を原発施設内に積み上げている現在の状況は、異常であり、やはり「狂っている」と言うべきか。

原発を作って運転し、電力を売って凌ぎとする電力会社は、天災地変はじめ外部要因によって大規模放射能汚染が生じる事態は”想定外”の事であり、基本的に電力会社は原発重大事故からは免責である。
その処理は政府、つまり国民がその責を負担することになる。(原子力損害の賠償に関する法律

福島の原発事故を見ていて、当事者である東京電力には原発重大事故への何の備えも無く、対処能力も持たないことが解ったが、原発を所有し運転する電力会社は、そもそも原発重大事故の場合の責任は免責なのだから、それらを考慮する必要が無い。

安全を度外視すれば、原子力ほど発電原価が安いものも他に無いであろうし、電力の売値というのは発電ソース毎ということは無く政府の認可一本であるから、電力会社にとっては、原子力発電事業ほど”おいしい話”もないことであったろう。

原子力保安院?とか原子力ナントカ委員会とかいう重厚尊大な名称の、原子力の安全を保障するハズの政府機関も、実態は形ばかりの空虚なものであった。

「有り得ない」としていた原子力重大事故が福島で起きてしまったわけだが、東京電力の役員幹部には何の瑕疵もないし、政府の原子力機関のお偉い方々にも、何の責任も生じていない。
”全員が被害者”であり、本当の被害者である一般”民草”の国民が全てを”自己責任”で負担する形に巧みに出来ている。

「原発は安全なものですから、放射能汚染事故は起こりません」としていたものが現実に発生したあとは、「放射能の影響と言うのは実は大したことはない」、「影響が出るとしても”地方”の子供にであり、それも他の事象と比べれば極めて微少なものである」等と公然と説得がなされる。

倫理として破綻しているし、人を傷付けることが解っている技術というのは科学として破綻していよう。

昨年の日本の新生児の出生数というのは、今までの最低記録を更新したそうで、日本は人口減少に歯止めがかからず、このままでは年金制度はじめ社会のシステムが立ち行かなくなるので、「少子化対策」というのが急務とされているようだが、小手先の姑息な少子化対策をいくらやったところで、今回の原発事故で垣間見えたような、嘘と誤魔化しで成り立つような、「金銭を至上なものとする、騙しの国家社会」というのでは、普通の若い人たちは、この国で子供を沢山育てようという気にはならないのではあるまいか?

人間の平等と自由、正直や、誠実ということに価値観の重点を置いた、生きる事に悦びの見い出せる国家社会がやはり作れないと、日本という国は潰えてゆくであろう。

<参考>
日本という国は、面積378千平方km、人口1億2千万人という。
日本の原子力発電所は現役のもの18箇所に原子炉47基、その他に福島第一などの廃止・解体中のものが4箇所で原子炉8基があるという(Wiki)。

日本より広いという米国のカリフォルニア州(面積424千平方Km、人口3千800万人という)だが。
カリフォルニア州にある原子力発電所というのは現在稼働中のものは1箇所で原子炉2基。廃炉のものが発電所1箇所で原子炉3基である(Wiki)。

◆◆◆以下引用◆◆◆

★戦後日本の原子力発電計画に対する一人の米国人物理学者の諌言★


川本 稔 2011年4月8日

 1957年、私は当時の岸内閣の経済閣僚であった高崎達之助氏の命を受け、原子力の平和利用の現状視察のため同僚と二人でアメリカへ渡った。

 当時日本の原子力に対する一般認識が低く、原子力=原子爆弾と云う域を余り出ていなかったと思う。原子力の平和利用については、まったくという程一般知識が欠けていた。勿論私も例外ではなかった。

 そのような時代に私は、アメリカの代表的な原子力発電施設や原子力研究所の幾つかをつぶさに見ることができ、極めて充実した希望の毎日を送っていた。そして旅程の最後にテネシー州にあるオークリッジ国立研究所(Oak Ridge National Laboratory)を訪問したときほど深い感銘をうけたことがなかった。そこで初めて、原子力開発自体に極めて根本的な問題が幾つもあることに開眼させられた。

 同研究所の所長、アルヴィン・ワインバーグ博士(Dr. Alvin Weinberg)が、戦後初めて会う我々日本人に話してくれた貴重な lesson をここで紹介しておきたいと思う。

 「私は広島に落とされた原子爆弾、"Little Boy" の製作に係わった一人です。まさか人間の密集する頭上にこれが落とされるとは思いも寄らなかった。それ以来罪悪感に苛まれ、若しもう一度人間に生まれ変わることがあれば物理学者に絶対ならないと誓っている。それほど後悔している。日本国民に深くお詫びしたい」と言って右手をさしだした。

 その時彼の眼には光るものが見え、私も胸中熱いものが込み上げて来たのを今でも鮮明に覚えている。私にとって、原爆投下の罪を詫びたアメリカ人が、彼が初めてであったからであろう。そして今でも、彼が最初で最後である。

 ワインバーグ博士は更に言う:

 「日本は廣島、長崎と二度までも原爆と言う悪魔の洗礼を受け、もう原子力には懲り懲りだと思っていたにも拘わらず、今度は原子力の平和利用と言う名目で、特に原子力発電に興味を持ち始めた。これには私は理解に苦しむ。そこで貴方に言っておきたい事がある。どうかそれを私の土産として日本の皆様に伝えてほしい」

 「いったん原子力開発に手を染めるとPandoraのBoxをOpenするのと同じことになる。この世のありとあらゆる災難が頭上に降りかかって来る。それは平和利用の為であっても。やがては人類、ひいてはこの地上のすべての生物を破滅に導くのである」と彼は語気強く語った。

 さらに彼は言う:

 「原子炉でウラン燃料を燃やすとウランの灰が残る。この灰には有毒放射能が残っていて其の毒性は何千何万年と言う長時間残存するものが多い。そこでこの灰を人類其の他地上のあらゆる生物に危害が加わらない安全な方法で保管または処置をしなければならない。

 現在アメリカでは、用済み燃料をドラム缶に詰めて人里はなれた広大な砂漠の地中深く埋めるか、深海に沈めている。しかしいずれドラム缶が腐食し中の放射能が漏れて地下水に溶け込み、河川に運ばれ魚介類に吸収され、食物連鎖で最終的には人間の口に入り我々の健康を害し、また連鎖的に動植物に危害を加え、その結果生物に取り返しのつかない事態を引き起こす。

 アメリカの一般国民はまだこの様な無責任なやり方に気付いていない。しかし早晩これに気付き、大問題に発展することは必至である。しかし今の所、山積する放射能廃棄物を処分する方法はこれ以外にないのである。実に情けないことである。

 未来何千年、何万年にわたり、地上の生物を放射能の危害から100%安全に守る方法が見つかる可能性は残念ながら薄いと言わざるを得ない。まさに八方塞がりの状態で、これは原子力開発のもつ実に悲しい宿命である。

 また原子炉の耐用命数は約30年。30年経てば解体しなければならない。しかし今日現在、いまだ安全な解体技術が開発されてないという悲しい現状である。かりに開発されたとしても、比べ物にならない高レベルの放射能を持つ炉心部やその他部品をどうやって安全管理するのかと言う更なる難問題にぶつかる。

 一方、原子力による発電コスト(直接費)については、各種レベルの放射性廃棄物の保管又は処分にかかるコスト(間接費)を加算すると、きわめて高いものにつく。アメリカの原子力発電は戦争目的で作られた原子炉の副産物であり、しかも無利子の資金を使っているので商業用発電コストの参考にはならない。

 さらに日本の原子力発電施設の立地条件の観点から見ると、

1.日本は人口が多い。(アメリカの約50%)
2.その領土は狭い。(アメリカの約5%)
3.その上、地震多発国である。

 という悪条件が三拍子揃っている。まるでバッターボックスに立つ前に三振がコオルされているのと同然である(like having three strikes called before coming to the batter's box)。

 また原子炉の運転ミスが絶対にないと言い切れない。その上、予想外に大きい地震が発生し大量の放射能漏れが発生したとなると、日本の人口が稠密(ちょうみつ)である為、外国と比べ物にならない多くの人身災害が出る可能性が大である。かりに放射能漏れがなくとも、放射性廃棄物の不完全管理の為、原子爆弾による一瞬にして起こるダメージと同程度のものが、じわじわと起こることが必然である。

 原爆の恐ろしさを身をもって体験させられた日本人こそ、原子力の平和利用、中でも安価で豊富な電力と言う美名に乗せられて悪魔と取引してはならない。又、科学者の言うことを鵜呑みしてはいけない。

 日本には同じ太陽熱の利用であっても核分裂によらない世界に冠たるクリーンな生産技術があるではないか。それはクロレラ生産の技術である。代表的な施設が東京郊外にあるはずだ。クロレラを増産し、人や動物の食用に供し、そのノウハウを応用発展させれば有益な展望が開けるのではないか。


 このようにワインバーグ博士は、原子力開発の先駆者として、それも廣島に投下された原子爆弾製造に加担した一人として、後悔の念もあって心の奥底から日本に対して忠告してくれているのだ、と緊張して一言一句逃さないよう聞き耳を立てていた。

 帰国して岸総理、高崎大臣に、博士の忠告をそのまま報告したことは言うまでもない。しかし日本の採った道は博士の言う「悪魔の原子力発電」であった。いまや60余の原子力発電施設が日本狭しと並んでいる。しかも日本が選んだ発電炉は皮肉にもワインバーグ博士の特許である、ウランを燃料とする軽水炉であった。しかも早や1960年代初頭、既に博士はウラン型軽水炉の弱点を声高々と警告していた。

 博士は、電気系統に故障が起きた時に原子炉が制御困難に陥り暴走する危険性のあることを指摘し、そのようなことのないトリウム燃料型への切り替えを推奨していたのだが、アメリカ政府と業界の猛反対に遭い、ついに博士は長年勤めたオークリッジ研究所を追われる身となった。

 いうまでもなく日本の原子力発電は、勤勉な日本の労働力と相まって、戦後日本の産業復興に貢献し「ジャパン・アズ・ナンバーワン」のラベルが至るところに貼られるまでに至った。その功績は将(まさ)に原子力発電に負うところ大であった。一方、パンドラの箱が開かれてから早や50数年、博士の恐れた「この世のありとあらゆる災難」の一つ、いや三つ、「地震、津波、原発破壊」がわが国を襲い、我々は英知を絞って対処している真っ最中である。

 結果いかんを問わずわが国民は、これ以上原子力発電政策の継続を許さないだろう。これに変わるClean energy, clean air政策を重点的に採用することを要求するであろうし、そうすべきである。

 日本としては、すでに実用化されている風力発電、太陽熱パネルの利用を大々的に後押しし、小型強力電池(大型車両、船舶、住宅、ビル、工場等に用いる)の開発を応援し、その他 clean な方法でcleanな環境つくりに専念すべきであることは、いうまでもなく肝要(かんよう:非常に大切なこと)である。

 原子力が日本にもたらした功罪、就中(なかんづく:とりわけ)、現在展開中の第三の惨状をワインバーグ博士はどのような思いで観ておられのであろうか。いまや知る術もない。ただ慙愧(ざんき:恥じ入ること)の涙で目を一杯にしていることであろう。願わくば、彼の顔に笑みが戻る日の早からんことを祈っている。


引用元:「バイナフ自由通信+原発ダイアリー
◆◆◆

あれから2年

3月は2年前の11日に東北で大津波の大災害があった月なわけだが、もう2年も経つのかとの思いと、わが地元の宮城県はじめ東北沿岸の被災地の様子など伺うと、「さっぱり復興が進んでいない!」ことに些か驚く。

いまだに仮設住宅に住んでいる人も多いのだという。

東北線の列車から長町駅前に設置された仮設住宅エリヤを眺めることが出来たのだが、プレハブの長屋作りはまあ良いとして、広くも無い敷地目一杯に設置しているので長屋棟と長屋棟間の通路が非常に狭く、前後左右ともに圧迫感があり、開放感のまったく無い作りである。

勿論贅沢はいえぬだろうが、飽く迄も「仮設住宅」であるから、本来数ヶ月の仮の居住のものであり、1年以上も住むとなれば、これはもう本人にとっては”仮設”ではなくなろう。

ああゆう所に1年以上も住んでいたら、普通の人間でも気が滅入り、やる気を失くすのに十分と思うが、まして、自分の住み家を流されて全てを失い、家族に犠牲者でもいたならば。

津波で全滅した東北沿岸部の市町では、復興するにあたって大きな津波防波堤を作るという話を聞くが、どうなのだろうか。

ギネスブックに載るような巨大な防波堤を作ってみたところで、更に大きな津波が将来は襲ってこよう。
堤防というのは一箇所決壊すれば水が入ってきて仕舞うものである。
東北だけでなく日本列島何処でも津波が襲来する可能性はあるわけだが、日本列島を大きな防波堤で全て囲うことも現実的な話ではあるまい。

土建会社に銭が回って国分町のネオンが妖しく輝きを増すのも悪くはないのだが、巨大な防波堤みたいなものは必要最低限に抑え、寧ろ町区画や道路などを防災避難をよく考慮したものとし、警報や救助などの社会システムを整えて、海が怒った時には”逃げる”ことを第一として、自然を力で抑え込もうとせずに海と共存する生活基盤というのがよいのではなかろうか。

海岸や港の町なのに、海が見えず、目の前には巨大なコンクリートの壁がある、そんな古里は御免願いたい。


最も衝撃的だったのは、福島の東電原子力発電所の事故である。

先日WHOが、福島原発事故での放射性物質漏出による健康障害発生の予測を出していたが()、日本周辺の国は勿論、東京など福島以外のところや、福島県であっても原発周辺以外では癌の発生増などの目立った影響は表れないだろうとしている。
吹き溜まりのホット・スポットとか、余程特異な状況でもないかぎり、そんなところだろうか。

WHO Report: 「Health risk assessment from the nuclear accident after the 2011 Great East Japan earthquake and tsunami, based on a preliminary dose estimation

福島原発周辺の汚染地帯というのは、これは話は別である。

放射線というのは生体細胞を突き抜けていくわけで、その時にDNAナントカを傷つけるという。(参考
人間の体には自然治癒の回復能力があるが、それを超えて傷ついた細胞が増えていった場合、癌細胞になるという。
また発育不良や免疫力の低下などの癌以外の影響もあるとされる。
発育などとうに終わった年寄りにはあまり影響は考えられず、発育盛りの幼少者が最も放射線の影響を被りやすいことになる。

WHOの予測では
「All Solid Cancers」というから「固形癌」所謂普通一般の「癌」については、女子幼少者の場合生涯での発生率は4%増加すると予測している。
女子幼少者の生涯での固形癌発生率は29%というから、これの4%増加であり、29%が30%となることになる。
通常より100人に一人増えるというところか。

「Breast Cancer」乳癌は、女子幼少者で6%増加すると予測。
乳癌の通常の生涯発生率は5.53%というから、これが5.9%弱に上がるというところか。

「Leukaemia」血液の癌「白血病」だろうか。男子幼少者で7%増加との予測。
男子幼少者の白血病生涯発生率は0.6%というから、0.64%ほどになる予測か。

「Thyroid Cancer」甲状腺癌だろうか。女子幼少者の生涯発生率が70%上昇すると予測。
女子幼少者の甲状腺癌生涯発生率は0.75%というから、1.3%弱に上がるというところだろうか。

このレポートを読み通したわけではないが、福島原発周辺の幼少者では、100人に2人くらいは今回の原発事故により生涯で癌を患うことになる可能性が予測されるというところだろうか。

このWHOレポートは日本政府の公表汚染データなどを基にした飽く迄「予測」の数値であり、チェルノブイリの時もWHOの予測は当たらなかったという話も聞くので、”実測値”がどうなるかはこれからの話である。

除染や避難、健康管理などを進めて、汚染地域の幼少者などを社会が守ってやる体制を作れれば、放射能汚染による健康被害者の発生を極限することも可能だろうし、又その逆の結果になる可能性もあることになる。

居住地域の除染は可能であっても、山間部に降下した放射性物質の除染は出来ないだろうから、これらは地中地下水などに潜ったものは一部は何処かでまた地上に出てくるだろうし、自然界の汚染というのは回りまわって結局は人間に影響してくるものであろう。
山野に放射性物質が存在している以上、人里に流れてきて”溜り”のホットスポットの発生も考えられるだろうし、そうゆう所で泥んこになって遊ぶのも又幼少者なのである。
フクシマの汚染地帯ではこれから先、放射能との長い戦いが続くことになる。

原子力発電が安全なものであるなら、大いにやればよいわけだが、安全が保障できないのであれば原子炉の運転というのは当然出来るものではない。

安全に100%ということは無いので、万一原子力事故が発生した場合でも周辺住民の避難・防御などに十分な事前の準備がなされて、まず何が起きても大丈夫と納得の出来るものであればよいのだが。

福島原発の事故をうけて、原発施設の30km圏内の自治体は防災計画を策定するようになったようだが、なかなか進んではいないという。

米国では原発事故発生のさいは取り敢えず50マイル(80km)離れろという指導であるが、日本で80km圏とすると福島原発では福島市や郡山市などは圏内だろうし、宮城県の女川原発でも80km圏なら仙台市が入ってしまい、いずれも100万人以上の避難者を考えねばならなくなる。

女川原発などは牡鹿半島の根元にあるので、重大事故で原発周辺が通行不可となった場合は、鮎川や黒崎など半島の住民は退路を絶たれるから船舶やヘリなどでの避難しか方法はなくなるであろう。
船舶や航空機を大量動員して優先順位を決めて迅速・整然と避難する必要がある。対策は自治体で出来る能力を超えていよう。
日本列島の地理を考えれば、同じような状況の原発立地は日本各地にあることだろう。

この日本で原発の安全を確保できる手段が保証され得るのか?という問題の検証はスルーにして、原発運転の必要性だけが、サンケイや読売などの新聞社説で声高に力説されているのも、奇妙な思考の話である。

電力のピークというのは真夏であるから、生産設備の稼動ではなく、要はビルや家庭のエアコンである。

原発が立地するような地方の海辺の町村では真夏でもエアコンなぞ必要としないから、都心に林立するコンクリート・ジャングルのビルやビッシリと建て混んだ都会の住宅が必要とするものである。
エアコンを使えば交換熱を戸外に放出するから、都会ではお互いますますエアコンが必須になる。

原発というのは、田舎の子供の放射線被曝のリスクを踏み台に、都会の人間が”涼しい顔”でひと夏を過ごしたい話ということになる。

発電量は原発なしでも何とか夏のピーク時にも間に合っていた。

火力設備を効率のよい新しいものに多少更新すれば、日本の必要電力量は50基の原発なしでも十分余裕であろう。
電力事業の自由競争化をすすめ、省電力型エアコン等の開発や購入を促進してやる施策をとれば、さらに電力余裕も出、国民の購買力も上がることであろう。
”電力の安定供給”や”質の高い電力の供給”の謳い文句の下、どれほどの国富が原発事業に浪費されていたことだろうか。

原子力発電事業には年間5千億の税金が投入され、5百億の”教育研究支援・宣伝費”が電力会社から直接間接にマスコミや学者などの、大きな社会的影響力を持つところに打たれる仕組みを巧みに作り上げてきた。
原発を動かさないと、金は回らない。

アフリカの国のように、餓死者が出るようなところでは、将来のリスク云々よりも兎も角今、リスクを飲めば安く発電が可能な原発で電力供給を!が優先するところもあるだろうが、欧米諸国では殆どが原子力発電には一定の距離を置いている。
原発は万一の場合のリスクが巨大であり、万一の事態の発生が否定できないからであろう。

技術的にも原発は北朝鮮でさえ作っているものであり、原発が最先端の技術で他の産業界への波及効果も大きいというものでもない。

コスト的にも、原発は火力とほぼ同等との試算が以前出ていたが(参考)、住民の避難対策等十分な安全対策を考慮したら、発電コストは火力発電よりも割高なものとなるであろう。

日本が将来核兵器を保有し、強盛大日本国となる道筋をつけておきたい、という人も居るかも知れないが、幸いなことに、使用済み核燃料の処理施策がうまくいっておらず、数百発の核弾頭に十分な量のウランもプルトニウムも原発施設内に山となって置いてある。

原発関連の”あぶく銭”が回ってくることのケッシテ無いおっさんの身としては、日本で原発を推進することの意味がわからない。
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